――動画「耳が聞こえないママと聞こえる2歳の息子は言葉がなくても通じるか検証してみた」を見ると、える君がReinaさんの意図をすぐ察する場面が印象深いです。言葉がなくとも意思疎通する関係性が親子間にあるのですね。
Reina:特に2歳の頃は手話も覚え始めたばかりだったので、すべてわかるわけではありませんでした。でも、言葉より大事なものがあります。
えるが生まれた日からほぼ毎日一緒なので、彼は私がしていることをずっと見て覚えてくれた。言葉がなくても親子の絆は深まったのだと伝えるための動画でした。
私が言いたいのは、発音がすべてではないということ。「気持ちは言葉にしないと伝わらない」と言われますが、言葉は発音だけじゃない。手話、行動、雰囲気、仕草も言葉になるんです。

米を渡されただけで「片付ければいいのね!」と理解したえる君
――動画ではえる君も手話で自然に会話ができていて、感心しました。彼はどのように手話を習得していったのでしょうか?
Reina:子どもに手話を教えるというより、私が勝手に手話で話しかけていただけです。子どもが手話をわからなくても「今からオムツ変えるね」「お腹すいた? 待ってて」と教えるつもりもなく私が使っていて、それをえるは自然に覚えてくれました。

パパに手話を教わっているえる君
――動画「耳が聞こえないママと聞こえる2歳の息子は言葉がなくても通じるか検証してみた」を見ると、える君からは賢さが窺えました。Reinaさんから見て彼はどんな性格の子ですか?
Reina:はっきり言うと、私が子どもだった頃とそっくりすぎてびっくりしています(笑)。イタズラが好きなところ、笑わせようと変顔するところ、普段はふざけてばかりだけどいざというときは真面目になって人助けをするところ……。賢いかどうかは私にはわかりませんが、人を笑わせたり助けたりするのが好きなのだろうなって感じています。
嘘をつく動画でも、結局は自分から嘘をバラしていました。「素直な子だな」と思ったし、彼の思いやりも伝わる動画になったかなと思っています。

隠していたお菓子の場所を自分からバラすえる君
――「難聴ママ」というお名前で発信を始めたきっかけを教えてください。
Reina:もともと、発信する予定はありませんでした。なんとなく、子どもの動画を思い出として残したくて投稿を始めたんです。そうしたらバズって、「聞こえないのにどうやって育児をしているんですか?」「どうやって赤ちゃんの泣き声に気づくんですか?」といったコメントをいただくようになりました。それらの質問に回答する動画を投稿していたら、コメントやいいね、フォロワーさんが増えていったのがすごくうれしかった。それからは名前を変え、「難聴ママ/Reina」として発信するようになりました。
あと、耳のことで夫のご家族から結婚を反対された経験が私にはあるんですね。「聞こえないママが子どもを産むって大丈夫なの?」という世の不安を和らげられるよう、私はこれからも発信を続けます。聞こえなくても、子育てはできます!
――TikTokの動画を拝見すると、いいタイミングで表示される絶妙な字幕がおもしろいです。これらの字幕はReinaさんがつけているのでしょうか?
Reina:編集は私一人でやっています! 口の動きに合わせて字幕を入れ、それでもわからないときは「大丈夫そう?」と夫に確認しながら編集しています。こだわりもあり、人にお願いするより自分で編集したいので好きでやっています!!
――編集は大変ではないですか?
Reina:編集自体が大変と思ったことはなくて「自分でやったほうが楽しいし、早い」と思っています。BGMはやり方がわからないので入れていませんが、それ以外なら喜んで編集します!

「あわや、夫婦喧嘩勃発!?」とヒヤヒヤさせた夫とのやり取り。すごい字幕だ
――昨年11月にYouTubeで「第二子出産しました」という動画が公開され、次男・ある君の誕生が発表されました。お子さんが二人になり、子育ては大変になりましたか?
Reina:大変というより「もっと楽しくなるやろな」と、ずっと楽しみにしていました!
周りから「上の子のケアが大事」とよく聞いていたので、そこはめっちゃ気をつけています。ただ、寂しい思いをさせてしまっているなと思う部分もあります。バランスを見直し、二人とも寂しい思いをさせないようにやっていかないといけないと思っています。もちろん、二人とも同じくらい大好きです。

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「聞こえないママも子育てはできる!」を証明しているReinaさんの動画。それだけでなく、「言葉は発音だけじゃない」という事実はどの家庭にも学びとなる普遍的なメッセージでした。
どれもポジティブになる動画ばかりなので、子育てに悩むママが見たらきっと明るい気持ちになると思いますよ!
<取材・文/寺西ジャジューカ>