「あの人、息子が瑞穂さんからもらった手作りチョコケーキが羨ましかったみたいなの。悪いけどあれ、また作ってあげてくれないかしら? お金ならちゃんと払うから」

自分の息子に向けられた“手作り”という好意にまで張り合おうとする義父。その姿は父親というより、まるで承認欲求をこじらせた1人の男性のようで……。
「正直、気持ち悪いと思ってしまいました。自分の子どもぐらいの歳の女に手作りのチョコケーキをもらってチヤホヤされたいって何? だったら私が自主的にプレゼントをしたくなるような振る舞いをしろよと思いましたし、自分の思い通りにチョコがもらえなかったからというだけの理由で不機嫌になって負の空気を出しまくる人に、絶対チョコケーキなんか作りたくないと思いました」
当然の感情でしたが、義母はひたすら下手に出て、夫までが「お願いします! 作ってあげる振りだけしてくれればいいから」と懇願してきたといいます。家庭内の空気を壊さないため、瑞穂さんは自分の気持ちを押し殺し、仕方なく“手作り風”のチョコケーキを購入し、自分が作ったと嘘をついて義父に渡しました。
「義父は『おっ、息子のケーキより豪華なんじゃないのか? 来年も頼むよ』とご機嫌でしたが、私はこの件で義父の人間の小ささというか、変なプライドの高さというか……見たくないものを見せられてしまったような気持ちになり、来年もまたこの小芝居を続けないといけないのかと思うと、憂鬱な気持ちになってしまいました」