早く帰りたいと思っていたとき、岸田くんママから「子どもが学校やクラスで孤立することほど、親にとってつらいこと、ないわよね?」と振られて思わず頷いた里山さん。

「すぐにママたちは『同じ保育園を卒園した子が少ないと不安でしょう?』『仲間がいるって心強いわよ』『子どもたちのことを考えたらママも団結しなきゃ』『子どもが友だちをつくりやすい環境にするのも親の役目よね』『いつでも頼ってね』と口々に言ってくれました」
あたたかい言葉の数々を心強く思い、料金を徴収されたことに不満を持ってしまったことを申し訳なく感じていた里山さん。岸田くんママから「今度は夜、いっしょにどうかな?」と声をかけられ「嬉しい。ありがとう」と力強く頷きます。
「ママたちは全員が満面の笑みを浮かべ、すごく歓迎してくれているようでした。でもそのすぐあと隣に座っていたママから『3人に1人は入っているんだから大丈夫よ』と言われたんです。突然だったし、最初は何を言われているのか全然わかりませんでした」
ママたちは「入会すればママ友なんてすぐにできるし、子どもが学校で孤立することもないわよ」「そうそう、同じ学校に通う仲間もいっぱいいるんだから」と続けます。そして徐々にそれが宗教の勧誘であり、ママたちの様子から全員が同じ宗教の信者なのだと判明。
「ランチ会の目的は宗教の勧誘だったのです。お金も徴収されたうえ、子どもをダシに勧誘までされそうになってすごく怖くなり、用事を理由にさっさと退散しています。それ以降、クラス替えがあるまでは子どものために用事や仕事を言い訳に誘いを断り続けました」
子どもたちの環境が変わる入園や入学時などはママも不安がいっぱい。けれど子どものことを考えすぎたり、孤独や寂しさを怖がりすぎたりしていると良からぬ人たちがすり寄ってくる可能性もあります。ママ友選びはくれぐれも慎重に。
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<文/山内良子>
山内良子
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意。