Lifestyle

「常にだるくて、生理痛は失神するほどでした」虚弱だった女性が、健康を取り戻して“予約の取れない鍼灸師”になるまで

広告も情報サイトへの掲載もなし

――資格を取ったあと、鍼灸院に勤めて、2016年にクリニックを開業したと。当初は、なかなか患者さんが来なかったそうですが、どうやって今の“予約が取れないクリニック”になったのでしょうか。
白石さんの鍼灸サロン「EN body conditioning  salon」(東京・表参道)

白石さんの鍼灸サロン「EN body conditioning salon」(東京・表参道)

白石:基本は100%口コミなんです。ポータルサイトに載せたり広告を出して集客するのは抵抗があったので、それは一切やっていなくて。最初は友達や知り合いに施術をして、その人たちが紹介を生んでくれて、さらに患者さんの口コミでじわじわと広がっていきました。

不妊治療や育毛で、口コミが広がった

白石:そのあと、大きく2つの山がありましたね。 ひとつは、コロナ前に、不妊治療の患者さんが増えたのです。 45歳で不妊治療中の知人に、施術を頼まれたのがきっかけです。それまで医師に「卵子が採れない」と言われていたのが、鍼をしてから丸い卵子が採れるようになって、スタートラインに立てるようになった。そして体外受精で無事出産されました。 その方が周りの困っている人たちを次々と紹介してくださって、だんだんと不妊治療の患者さんが増えていきました。 もうひとつの山は、育毛鍼灸です。きっかけは、純粋に興味本位です(笑)。仲のいい友人が少し薄毛で悩んでいて、「鍼で髪が生えたらおもしろくない?」とモニターをお願いしたら、なんか良くなったんですね。何人かモニターを取ったら、みんな良くなる。そうして口コミで広がっていきました。 もちろん、体には個人差があるので、誰でも必ずうまくいくとは言えないですが。
女性の患者さんの例。施術3ケ月での変化

女性の患者さんの例。施術3ケ月での変化

生命エネルギーの根っこ「腎」とは?

――育毛については、詳しく次回の記事で伺いたいと思います。「不妊や育毛に効くツボ」って、あるのでしょうか? 白石:特定のツボではなくて、全身に鍼を打って、巡りをよくするのです。その結果、体調が良くなって、髪や卵子の変化として表れたということです。 そのカギを握るのが、私の本『すごい腎活習慣』のテーマでもある「腎(じん)」です。 ――「腎」とは、西洋医学でいう「腎臓」とは違うんですか? 白石:違います、腎臓ではないんです。「腎」は、「生命エネルギーの根っこ」のような概念です。どこかに物として存在するわけではなく、“生命システム”を支える概念なんですよね。 生殖や髪の成長などは「腎」が包括しているので、腎を整えるとさまざまな部分に変化が出てくる、という考え方です。 五臓 東洋医学では、「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」という言葉を使います。五臓とは「肝(かん)、心(しん)、脾(ひ)、肺(はい)、腎(じん)」で、それぞれが管轄する体・心のパートがあります。一見バラバラな不調でも、東洋医学では「腎が弱ってるな」とわかるのです。 「いつもなんとなく不調」という方に、まずは「腎」を整えることを知って頂きたいです。 ――東洋医学は数千年かけて積み上げられた「経験則」で、西洋医学のように“数値で証明”するものではないので、伝わりにくい面はないですか? 白石:そうですね。ただ、いま東洋医学は世界で注目されていて、その効果を科学的に研究した論文も次々と出ているんですよ。私も、東洋医学の力を、世界に発信していきたいのです。 ========== WHO(世界保健機関)も「鍼灸治療の適応症」として40以上の疾患が挙げているなど、世界で取り入れられている鍼灸。なかでも、白石さんは「育毛鍼灸師」を名乗るほど、育毛で実績を出しています。育毛と腎の関係についても、さらに聞きたいと思います。 <白石明世 取材・文/女子SPA!編集部>
白石明世
EN body conditioning salon合同会社代表/鍼灸師。 5歳よりクラシックバレエを始め、14歳から中国・上海京劇学院、17歳からスイスのルードラ・ベジャール・バレエ学校に進学。20歳で腰痛をきっかけに帰国後、2011年に東京衛生学園鍼灸専門学校に入学し、はり師・きゅう師の国家資格を取得する。2016年に原宿で開院、2022年に表参道・骨董通りへ移転し「EN body conditioning salon」に改名。「ザ・ペニンシュラ東京」のパートナーとして、ホテル内スパでの施術も行う。各種メディアにも多数登場、著書に『すごい腎活習慣』(2026年、徳間書店)。
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ