コスパやタイパが重視される今の時代、わからないものに時間やお金を費やす“ギャンブラー”はあまり多くない。加えて、今はアニメに限らず、漫画、スポーツ、配信など、コンテンツが溢れに溢れている。

Netflix映画『THE RIBBON HERO リボンヒーロー』(画像はPR TIMESより)
星の数ほどあるコンテンツの中で、アニメ作品が少しでも興味関心を持ってもらうための手法として、知名度と人気のある芸能人を声優で起用するのは一つの正攻法と言える。言い換えれば、芸能人の声優起用を何でもかんでも批判する姿勢は、作品そのものへの評価が置き去りになり、アニメ業界の盛り上がりに水を差しかねない。
サーヤの起用について「芸能人を起用するな」「声優の畑に入ってくるな」とただただ攻撃的になっている人ばかりではない。『THE RIBBON HERO リボンヒーロー』の予告映像での演技を見て批判している人も一定数いる。
演技をきちんと見たうえでの批判であれば、咎めるつもりはない。ただ、サーヤの演技に対して「悪くない」「合っている」という声も見られ、結果的にサーヤを起用したことで、『THE RIBBON HERO リボンヒーロー』の存在を知った人も少なくないはずだ。少なくとも認知拡大という観点では、サーヤを起用した効果はあったと言えるだろう。「芸能人を起用するな」と声高に叫ぶ人たちが現れ、結果的に議論が広がったことで、作品名を知った人も少なくないだろう。
映画『カメラを止めるな!』や『侍タイムスリッパー』のように、公開前の注目度は低くとも、口コミで広がるケースも存在する。しかし、それを期待するのは非現実的だ。話題作りやある程度の集客のために、今後もアニメ作品の有名人起用は変わらないだろう。
<文/浅村サルディ>
浅村サルディ
芸能ネタ、炎上ネタが主食。好きなホルモンはマキシマム ザ ホルモン。