京香さんの願いはむなしく、エレベーターは最上階より下の4階に停まりました。
すると、待っていたのは60代後半から70代くらいの派手な女性グループ。
「扉が開いた瞬間、すぐ目の前に高齢女性の方々がいました。高齢といっても、ものすごくエネルギーが高いというか……皆さんしっかりお化粧をされていて、服装もかなり派手でしたね」
女性グループは、8人ほど。髪色も服装も全員が派手で、扉が開いた瞬間、きつい香水の匂いが一気に広がったそうです。
「びっくりして、一瞬フリーズしました。でも、彼が私の手を引っ張ってくれて。そのまま2人でエレベーターの奥に詰めました。たぶん8人乗りくらいだったと思うんですけど、皆さんどうしても一緒に乗りたかったみたいで……」

※画像生成にAIを使用しています
女性たちは必死にエレベーターへ乗り込んできます。
「あんた、もうちょっとカバン上にして!」「狭いわね」「太ったわね、お腹引っ込めなさいよ」
そんな女性たちのパワフルな声と、いろんな種類の香水が混じった密室の空気。
「もう、苦しくて泣きそうでした。とにかく狭くて、きつくて、臭くて。誰かしらがずっと喋っていて、うるさかったです」
ぎゅうぎゅうに押し込まれたエレベーター内でさらに、女性の一人が京香さんに言います。
「あんたも、もう一歩後ろに下がってちょうだい」
京香さんは、驚きながら一歩後ろに下がり、彼と繋いでいた手を離しました。両手を口に当て、なんとか耐えたといいます。