――具体的に「新しい自分」というのはどういうことでしょう?
ゆい:例えば「相手の聞こえてくる言葉と反対の心の声を想像して生活してみる」とか、「自分の意見をあまり言わないようにして、相手が思っていることにフォーカスしてみる」とかを試したりしました。
あと、私は中学を卒業してからずっと宝塚にいたので、いわゆる「一般社会に揉まれる」という経験がなかったんですよね。だから、社会で揉まれている友人たちに話を聞いて、「どういう生活をしているのか」「どれほど本心を言わずに生きているのか」を教えてもらいました。

©「ドライな同期の溺愛癖」製作委員会
――宝塚と比較すると一般社会はかなり違った世界に見えたのでは?
ゆい:本当に驚きました。会議中に上司が出した案に、その場にいる誰も「可愛い」と思っていないのに、「可愛いですね」と全員が言って案が通る、ということがあるらしくて。
私なら、もしマネージャーさんとグッズの話をしていたら、「これは使い勝手が悪そう」「もう少しデザインを可愛くしてほしい」と素直に言えるタイプなんですよね。ただ、会社の中だと上下関係があるから本音を言うのは難しいようで……。この作品を通して社会を、ビジネスパーソンを知った気がします(笑)。
<取材・文&人物写真/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):
@mochizukiyuuki