『最後から二番目の恋』カフェ店長役で見えた“佇まい”の変化
その活動を経て、2023年には『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)にて、主演の木村拓哉さんの後輩刑事役で電撃復帰。
活動休止前に出演していた『最後から二番目の恋』(フジテレビ系)の続編にも11年ぶりに登場し、カフェ店長役で飲食業に携わった経験も活かしました。この2作から感じ取られたのは、佇まいの変化です。
かつての坂口さんが、圧倒的な技量や存在感を前面に出す足し算の俳優だったとするならば、今の彼は、沈黙の中にも空気を作り出す引き算の俳優へと進化したように感じます。それは、病や活動休止という見えない時間があったからこそ滲み出るものかもしれません。
言葉数を削ぎ落としても、ただそこにいるだけで説得力が出る。この変化が、映画『キングダム』における桓騎という難役に、凄みを与えることになりそうです。
『キングダム』公開前の賛否両論は坂口さんも覚悟の上でしょう。「凄いオファーが来たなとびっくりした」という坂口さんは、この唯一無二の人気キャラクターのオファーを受けるか迷ったそうです。
しかし、坂口さんは家族や周囲の人々に「桓騎をやりたい俳優はいっぱいいる。こんな名誉なことはない」と背中を押され、この大役に並々ならぬ覚悟で挑むことになります。
徹底的なリサーチ、乗馬、殺陣、そして筋トレと、療養していたとは思えないほど長い期間をかけて役と向き合い続けた坂口さん。「良い意味での緊張感が自分の生活をも変えてくれました」とのコメントも、彼が桓騎を全身全霊で掴みに行った証だと思います。
同作ワールドプレミアで見せた、あえてドレスコードを破りネクタイを締めないスタイルも、「桓騎になって現場に行く」ことを徹底してきた彼なりの覚悟の表れでしょう。