「愛という富も、お金の大切さも、両方わかっている」
――本作のマリアは一般的な家庭の生まれで、エミリの家は裕福でした。高橋さんご自身は、かつて実家の借金返済のために働いていた時期があったと告白されています。当時はどのようなご苦労がありましたか?
高橋:東京に一人で出てきてからは寮生活で、リアルに「1ヶ月1万円生活」をやっていました。ダンスレッスンでめちゃくちゃお腹が空くんですけど、あんパン1個で1日過ごしたりして。「この100円で私がヨーグルトを買わなければ、弟たちが何か食べられる」と思うと、我慢できました。
――お金と幸せの関係について、高橋さんご自身はどう考えていますか?
高橋:その経験をしたからこそ、お金で買えない「本当の富=愛」がよりわかっている気がします。うちは親が明るくしてくれていたので、悲壮感は一切なかったんです。でも同時に、お金の大切さもめちゃくちゃわかっていて、どっちも大事。お金があると選択肢が増えますから。
ただ、結局最後は「愛」だよねと思っています。たとえば、一人暮らしを始めたときに、実家にお金を入れず自分が好きに使ったところで、実家が大変だったら私も幸せではないので。
――借金を返し終えてから、お金の使い方に変化はありましたか?
高橋:自分は旅行や学びに惜しみなくお金を使うんだなとわかりました。ブランドのバッグなどは全然買わないんですけど、経験欲がすごくて。「旅行して世界を見たい」「何かを学びたい」という気持ちがすごく強いんです。行動や知識を入れることへお金を使うのが好きですね。
――30代に入ってから、心や体の向き合い方で変わったことはありますか?
高橋:昔は自分に厳しくて「こうしなきゃ」が多かったのを、「こうしたい」に言い換えるようにしたことが大きかったと思います。きっかけは瞑想でした。借金を返し終えた直後、「自分が本当にしたいことって何だろう」とわからなくなってしまった時期があって。
たまたま近くに瞑想スタジオがあったので行ってみたんです。昔、雑誌でジュリア・ロバーツやマドンナが瞑想しているのを見たことがあって、「やってみようかな」と軽い気持ちではじめました。
――瞑想で何か変わりましたか?
高橋:瞑想した時に、初めて自分が旅好きってことに気づいて、すぐにスペイン行きのチケットを取ったんです。自分の心の声を聞いて、すぐに行動したことによって、自分のことを好きになれて、幸せだと思えました。
「ということは、幸せへの道で大切なのは、まず自分の心の声を聞くことなんだな」と。それから瞑想を続けていて、今は瞑想コーチの資格も持っています。20代の頃は食事も整っていなくてガリガリだったんですけど、食事やナチュラルな生活を意識するようになってからホルモンバランスが安定して。むしろ20代の時より、今の方が元気を感じますね。マリアとエミリにもガイドしてあげたいです(笑)。