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塩野瑛久が初共演の中島健人に「すごく好き」と伝えた理由。人間らしさと“ブレない美学”へのリスペクトを語る

大河ドラマの現場で体感した、吉田羊の「驕りのなさ」

0713_塩野瑛久さん③――たしかにお仕事ドラマでもあると感じました。塩野さんが経験してきたこれまでの現場で、特に印象に残っているエピソードを挙げるなら? 塩野:挙げたらキリがないんですが、すごくガツンと来たのは、一条天皇を演じた『光る君へ』で吉田羊さんとご一緒したときのことです。  大河ドラマはだいたい週のはじめにリハーサルがあるのですが、吉田さんと対峙したその週は、吉田さんがお仕事の都合でリハーサルに来られなかったので、現場でほぼ初めてお会いする形でした。ドライ(カメラなしのリハーサル)から、緊張感と母としての思いがビシビシと伝わってきて、仕上がり方が半端じゃなくて。言葉が合っているかわかりませんが、一切の驕りがないといいますか。身が引き締まりました。 ――『光る君へ』では、塩野さんが実際に龍笛(りゅうてき)に挑戦されていたことも大きな話題になりました。 塩野:最初は音が全然出ませんでした。特に高い音を出し続けるための、口の形がすごく難しくて。先生たちからは(正しい音を出さなくても)「音を出せるだけで大丈夫」と言われてはいたんですが、悔しくてずっとやっていたら、大河史上初めて自分の音色を使っていただけることになりました。 ――どんな練習をされていたのですか? 塩野:笛を自宅の常に見えるところに置いて、目に入ったらとりあえずやる。音が安定しなくなったら置いて、また目に入ったらやって、という繰り返しでした。意気込んでやると音が出ないんですよ(笑)。

時には「過ぎたことだからしゃあない」と流すのも大事

0713_塩野瑛久さん④――龍笛は努力の末に自分のものにされましたが、仕事、プライベート問わず、普段うまくいかないことがあるとどう対処されるタイプですか? 塩野:できないことや、うまくいかないことがあると、半端じゃなく落ち込んでしまうというか、自分を蔑んでしまいます。「なんでこうなんだろう」と。結構極端かもしれないです。旅行の予約とか、そういった前準備も苦手なのですが、それも一個でもうまくいかないと「失敗した」と思ってしまって、自分の中で反省会が始まってしまう。 ――どうやって気持ちを立て直すのでしょうか。 塩野:「逃げる」というのもひとつの手段だと思っているので、苦手なところにはあまり自分からぶつかりにいかないようにしたり。それでもうまくいかなかった場合は、「過ぎたことだからしゃあない」と流すようにしたり、別の方向を探そうと転換したりします。 ――お仕事などで、これは絶対に実現させたい、といったものに対しては。 塩野:口に出して人に伝えてコミュニケーションを取ったり、共有するようにしています。それによって自分を追い込んで、有言実行に持ち込むというか。人に言ったからにはやらなきゃいけない、というようにしています。 <取材・文・写真/望月ふみ スタイリスト/Lim Lean Lee ヘアメイク/奥平正芳> 映画『ラブ≠コメディ』は全国公開中 (C) 2026 Storm Labels Inc. All Rights Reserved.
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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