松村さんはトップアイドルとしても俳優としても、華を前面に押し出さず、内に秘めた芯の強さでファンを魅了してきました。その源となっているのは、SixTONESとしての、長く泥臭い下積みにあるのではないでしょうか。
6人が最初に集結したのは2012年の深夜ドラマ『私立バカレア高校』(日テレ系)。

画像:『私立バカレア高校』日本テレビ公式サイトより
まだジュニアだった彼らですが「バカレア組」として瞬く間に事務所ファンの注目を浴びました。ジュニアの中でも松村さんはジェシーさんと並び頭一つ抜けた存在で、2015年のSixTONES正式結成後も、今か今かとデビューを待ち望まれていたのです。
ただ、人気に反し、SixTONESはなかなか日の目を見ない時期もあり、後輩であるKing & Princeが先にデビューする悔しさも味わったと思います。メンバー全員がジュニア歴10年以上で、何度もデビューのチャンスをつかみかけては逃してきた。
その間も腐ることなく、着実に実力を磨き上げてきたSixTONESは、デビュー後も王道キラキラアイドルと一線を画し、クールにストイックにアーティスト路線を貫いてきました。
アイドルとして「積年の思いの結実」という背景があるからこそ、俳優としての松村さんに鬱憤の蓄積や深みのある陰をもたらしている。
そして今作で描かれる「25年間の片思い」という重いテーマに対し、松村さんの演技が圧倒的な説得力を持っているのは、彼自身が報われない時間の苦しみと、それを爆発させ力に変える方法を知っているからでしょう。
今作は、彼が単なる「演技派アイドル」の枠を超え、日本を代表する「俳優・松村北斗」へと進化したことを証明する契機になりそうです。
<文/こじらぶ>
こじらぶ
ライター・コラムニスト。上智大学大学院外国語学研究科修了・言語学修士。ドラマ、男性&女性アイドル、スポーツ、エンタメ全般から時事ネタまで。俳優、アイドルなどのインタビューも。X:
@kojirabu0419