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「おひとりさまってめちゃくちゃ楽しい!」老後や親の介護の不安を消し去る、人生100年時代のご機嫌な生き方

母親の看取りが教えてくれた「準備する勇気」

ワタナベ 薫さん――著書では「事前の準備」が大切だと書かれていますが、ワタナベさんご自身が実感したエピソードがあれば教えてください。 ワタナベ:両親の介護や看取りですね。父はまだ存命ですが、母はがんで亡くなっています。母のがんが発覚したとき、完治すると信じていたので、最初は何も聞きませんでした。しかし、どんどん弱っていく母を見て、入院した場合に備えて通帳を預けてくれないかとお願いし、万一末期になったときにどういう治療法を望むのか、父のことはどうするかなど、勇気を出して話し合うことにしたのです。 そのおかげで、母が望むかたちに近い看取りができました。たった一つ、遺影を撮ることができなかったのは後悔しています。母に自分の死を連想させたくなくて、「写真を撮ろう!」と切り出せなかったんですよね。 一方で父のときは、病で倒れて入院し、退院後は施設に入りましたが、その間に認知症になってしまいました。それで印鑑がどこにあるか忘れてしまったのですが、私が盗んだと思い込んで責められました。父の変わりようにショックはありましたが、認知症についての知識はあったので、「こういう症状なんだ」と冷静に受け止めることもできました。 ただ、遺影については母のときの経験を生かし、機会を見て撮影しました。あるとき、父が自分から撮影して母の写真の隣に飾ってほしいと言ってきたので、ちょっと悲しくなりましたが、「大丈夫だよ、お父さん。もうバッチリ撮れているから」と言っています。 ――ご両親がそんなことになるとは、思ってもみなかったのでは? ワタナベ:父が認知症になるのも想定外だったし、母がこんなに早く亡くなるのも想定外でした。でも、介護や看取りは私にとって「いつか必ずやってくるもの」。だからこそ、早いうちに話し合っておくことが大事なんだと実感しました。人によっては、実家の整理や墓じまいなんかもそうですね。言い出しにくいことではありますが、最期まで親の尊厳を守るためにも、元気なうちに話し合っておくことを強くおすすめします。 <文/宇津井恵子 撮影/門嶋淳矢>
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