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0歳の息子を抱き地域包括支援センターへ。産後半年で始まった義母介護の限界と、ショートステイ利用まで

 37歳で想定外の妊娠をし、2025年8月末に出産した。
家族写真

左から筆者、息子、夫

 妊娠に気づいたのは16週に入ってからだった。長年の生理不順や、医師から「妊娠は難しい」と言われていたことに加え、ADHD(注意欠如・多動性障害)の特性でセルフネグレクト癖があり体調管理がおざなりになること、算数障害(発達障害の一種で数字、計算に困難を抱える学習障害)で生理周期を正しく把握していなかったことなど、いくつもの要因が重なっていた。  発達障害を抱えたまま育児はできるのかと不安だったが、1年間の育休を取ってくれた夫や行政の制度に支えられ、何もトラブルもなく順調に育児ができていた。しかし、産後半年で突然、義母(夫の母親)介護が始まった。

孫を可愛がれない義母

宮崎ブーゲンビリア空港に降り立った私と息子

お盆は息子と2人で帰省。宮崎ブーゲンビリア空港に降り立ったところ

 約20年間一人暮らしをしていた義母が腰の圧迫骨折をして動けなくなってしまい、我が家で引き取り介護を始めた。しかし、圧迫骨折よりも精神疾患のほうが重度な上、人生で出会ったどんな人よりも性格が悪く、想像を絶する介護だった。  汚いという妄想にとらわれて公共の乗り物に乗れない、診察室で医療器具(聴診器や血圧計、レントゲン台など)の使用を拒否する、リハビリ器具も目の前で消毒しないと使えない、私や夫が部屋着ではなく外着のまま座った椅子も除菌シートで拭かないと座れない、息子もよだれがついているので触れないなど、日常生活がおくれないほどの症状がある。  加えて、20年間人との関わりがなかったためか、極端にコミュニケーション能力が低く、失言が多すぎる。孫をまったくかわいがってくれないので苦言を呈したところ「自分の娘が産んだ子どもでなくお嫁さんが産んだ子だから。一般的にもよく言うじゃない」と言われた。  そう思っていたとしても、嫁・姑がうまくやっていく上でそれは口が裂けても言ってはいけないことだと理解できないらしい。それに、夫は一人っ子で義母には娘がいないため、娘が産んだ子どもなら可愛いという感覚もわからないのではないだろうか。  また、他人をまったく思いやれずマナーを守れない。義母のリハビリを終えてマンションに戻ってきたところ、使用済みマスクをエレベーターの中にポイ捨てして驚愕した。注意すると「間違えちゃった」と言ってきたが、何をどう間違えたらエレベーターの中に捨てるのだろうか。夫にも伝えたところ、夫がリハビリの付き添いをした日の帰りもマンションの共用廊下に使用済みマスクをポイ捨てしたため、夫は激怒したらしい。

地域包括支援センターのサポートに駆け込む

 こんな義母と24時間一緒にいるため、毎日怒号が飛び交って平穏な日がない。こんな環境は息子に悪影響だし、子どもに罵声を聞かせてしまうのは心理的虐待にあたる。私と息子をDVシェルターに保護してもらおうと本気で考えるまで追い詰められていった。  その日起きたら涙が止まらなかった。義母の圧迫骨折はすでに完治しているため、栄養バランスの良い食事を摂ってリハビリに励まないと再び歩けるようにならないのに、食事もリハビリも義母は拒否をし、そのたびに口論になる。こんな日々が続いていくのかと思うともう限界だった。何より息子を守りたい。今日も夫が義母に怒鳴っている。  私は息子を抱っこ紐に入れてスマホだけを持って家を出て、号泣しながら地域包括支援センターに飛び込んだ。 「どうしたんですか!?」  職員が飛んできた。赤ちゃんを抱えた中年女が泣いている姿は異常だ。義母の担当者にわけを話すと、その場でショートステイの提案をしてくれて、あれよあれよという間に翌々日ショートステイできる施設が決まった。  しかし、義母がショートステイ行きを承諾するわけがなく、その日も深夜3時まで口論となり、ようやく1泊だけならと折れてくれた。  翌日、地域包括支援センターの担当職員とケアマネ、私の担当の保健師が義母を迎えにやってきた。しかし、ケアマネや保健師が私の姿や家の状況を見て「これは1泊ではなく1週間ショートステイさせないと桂さんが倒れてしまいます。このまま1週間行かせましょう」と、ダイニングにいる義母に聞こえないよう廊下で私に耳打ちした。  そして、ここまでショートステイに対して拒否感を抱いていることを知らなかったもう一人の職員が義母に「お部屋は7日間取ってありますよ」と言ってしまったため、義母が大声を上げた。 「話が違うじゃない! 絶対に行きません!」  私は保健師さんと別の部屋にいたためよく聞こえなかったが、義母はケアマネさんを罵倒するような言葉も叫んでいたらしい。  最後の最後までショートステイを拒否していた義母だったが、1泊だけということでようやく落ち着いて行ってくれたのだった。義母がいない家が実に5か月ぶりで平和そのものだった。夕飯は少し良い肉を家で焼いて食べて、家族3人水入らずの時間を過ごせた。
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2LDKの部屋に大人3人、乳児、猫2匹
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