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成功した人が、下積み時代の恋人を見捨てるのは当然

「俳優・バンドマン・芸人などが、下積み時代にずっと支えてくれた彼女を捨てて、成功してから美人な有名人と付き合うようになった」という話を聞いたこと、一度はあるかと思います。多くは男性の話が多いですが、中には女性の場合もありますね。

 この手の話を聞くと「何てヒドイ奴なんだ! 元カノがかわいそう!」と思うのではないでしょうか? 確かに客観的な立場で見ていると、そのような気持ちになってしまうのは当然かもしれません。

 ですが、果たして本当にヒドイことなのでしょうか? もちろん外見の良さやネームバリューに釣られて乗り換える単純な人もいるでしょう。ただ、実態を見てみると、乗り換える理由は必ずしもそれだけではないのです。

お互いの価値観が合わなくなりバランスが崩れる



 少し極端な例を出します。中学生の頃に付き合い始めたカップルがいたとします。高校卒業後、彼女は東京の大学に進み、彼氏は地元の建設会社に就職しました。彼女は将来起業することを目指し、勉強はもちろんのこと、様々な交流の場に足を運ぶなどして幅広い交友関係を築いています。一方で彼氏は、仕事はしっかりこなすものの、特にそれ以外の自己投資はしません。友人も地元だけ。果たしてこのようなカップルが長い間続くでしょうか?

 決して「どちらが上か」という視点で見てはいけませんが、二人の社会環境と交際する友人層が違い過ぎるのは事実です。これではお互いの話や価値観が合わなくなってくるのも当然の流れです。たとえ彼氏が優しい人であったとしても、価値観の近く一緒に切磋琢磨できる周りにいる男性に彼女が惹かれるのは時間の問題でしょう。それは決して「ヒドイ」ことではなく、むしろ「合う者同士」がくっ付いて、「お似合いカップル」が誕生しただけに過ぎません。

 相手に尽くした人が捨てられたように見えるケースもこれと構図は同じです。社会環境が近しい人のほうが、話や価値観が合うから惹かれ合うのも当然です。つまり、片方が仕事や交友関係で様々な新境地を開拓している中、片方が裏方に回って尽くすという関係は、相手がまだくすぶっているからバランスが取れていただけ。相手がくすぶらなくなったら「お似合い」ではなくなってしまうわけです。

 また、「男は外で働き、女は家を守る」という性別役割分業も、お互いの話や価値観がズレる大きな要因の一つです。「誰のおかげで飯が食えると思ってるんだ!」「誰のおかげで仕事に専念できると思ってるのよ!」という喧嘩がその典型ですが、分業をしていれば感覚や価値観がどんどんズレてしまいます。

 そして、それが「浮気・不倫」を発生されるリスク要因ともなります。たとえば、妻が保育園で出会った男性と不倫するケースだって、夫も妻と同じくらい保育園の送り迎えをしていたら、夫が不倫される確率は下がるはず。ですが、夫が保育園に全く行かないから、妻にとって保育という場で価値観が近しいのは夫ではなくその男性になるわけです。

人生のベクトルが同じほうがカップルは上手くいく



 確かに夢を追う相手を裏で支えることに喜びを見出す人も少なくありません。ですが、自分が一生懸命尽くした分、その見返りがあるなんて考えてはダメです。見返りなんてものはありません。尽くすという行為は結局のところエゴです。相手のために思ってやっても本当は自分のためにやっている行為に過ぎません。

 かくいう私自身も20代の頃に、尽くし過ぎて相手との社会環境があまりに乖離してしまい、見限られてしまった経験があります。当時は「相手のため!」なんて思っていましたが、今思い返すと結局自分の存在価値を見出そうとしていただけのエゴでした。だから尽くす恋愛には入学しないで欲しいですし、入学したら早めに卒業して欲しいと思っています。

 別に成功することや頑張ることが良いことでは決してありません。成功しなくても良いし頑張らなくてもそれで正解です。ただ、二人の人生のベクトルの「方向と強さ」は同じくらいであるほうがカップルは上手く行きやすい。相手が頑張る人であるならば、自分も自立して、自分の人生を大切にして、価値観とビジョンを共有しながら一緒に成長することが大切です。是非「ベクトルが合うお似合いカップル」を目指して欲しいと思います。

勝部元気さん(左)とSPA!統括編集長(右)

書籍の打ち上げでSPA!統括編集長と!※お酒を持っていますが私は下戸です

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

【勝部元気】
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中

勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ(http://katsube-genki.com/blog/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
恋愛氷河期

著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。




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