オンナにも性欲はあるし、セックスしたいし、エッチな動画で興奮する――。そんなあたりまえのことが、ようやく認められるようになった気がします。それに伴い、女性向けアダルト動画サイトが、最近続々と登場しています。 　その多くは、ゴチャゴチャして見える男性向けアダルト動画サイトとは異なり、女性らしさを意識した上品なデザインが特徴です。なかでも大久保佳代子さんや川村エミコさんなど、著名人が「コンシェルジュ」（おすすめ動画を解説する役）として参加している、話題の「Girls CH」（http://girls-ch.com/）に注目してみました。 　サイトを見て「女性にウケそう」と感じた点は3つ。 　1つはどの動画も「5分程度」と短いこと。男性向けサイトは120分とか180分（長すぎ！）で、飛ばしながら見るのが普通ですが、こちらは興奮するシーンをギュッと凝縮しているので、流し見する必要もありません。 　2つ目はプレイやシチュエーションごとに動画を検索できること。プレイには「口でしてもらう」「正常位」「イチャイチャ」、シチュエーションには「ラブラブなエッチ」「じっくり」「いきなり」など、女性好みの項目が網羅されている印象。男性向けサイトとは異なり局部のアップは少なめで、ふたりの表情が多めに映ります。ただし、「激しく突けばいい」「速く腰を振ればいい」「イカせること重視」みたいな、男性AVにありがちなイラッとくる描写は多く、その辺りは改善してほしいところ。 　3つ目は「オトナの社会科見学」や「東京オナニースタイル」など、オリジナルコンテンツが充実していること。ちなみに後者は、若い男性に自分なりのオナニーテクについて聞き、実際に自室でオナニーをしてもらうというもの。 　大抵の女性は彼のオナニーを見たことがないはず。「部屋でこんなことしてるのね」と感心したり、意外と激しくないことに驚いたりします。また、顔出し・局部出しとハードルが高いなか、出演する一般男性をどうやって手配しているのかは気になりました。 　ちなみにサイト内でとくに面白く、強烈に印象に残ったのは、「オトナの社会科見学」内の「日本一のフェラチオ名人男性（ゲイ）のフェラチオ講座」でした。これは、ゲイの「タクヤさん」が独自の「お口テク」を教えるというもの。モデルの一般男性は口だけでイってしまいました。オトコがオトコを口だけでイカせるって、その事実はもちろん、絵面的にも衝撃的すぎますが……。 　さて、この前後編にわかれた講座で、タクヤさんは約30個くらいのポイントを話していました。まずは「事前準備」が大事だそうで、歯を磨くのはもちろん、飴やガムで喉を潤わせて、唾液が出やすいようにすること、と説明。 　また、「男性をベッドに座らせるスタイルがおすすめ」だそう。男性は視覚で興奮する生き物です。口でされているという行為そのものを見ることで、興奮度が高まります。また、女性側も男性の表情を確認できる点もメリット。男性＝座る、女性＝跪くというそんなに疲れないスタイルもいいかも知れません。 　ここまではまだ導入編です。「円を描くような舌使いをする」「感じるポイントを舌で強めに押す」「いきなり局部に触らず、感じやすいお腹や腰骨あたりを触る」「パンツのスキマから太ももの付け根を触る」など、焦らしプレイについてもレクチャーされます。 　そして、いよいよ口に含むときには「膣をイメージしながら、全体をそっと包み込むように」と説明。「スティック菓子を折るくらいの圧迫力で行う」という補足はよくわかりませんが、とにかくやさしく丁寧にすることがコツ。 　基本姿勢は左手は付け根を、右手は玉部分に配置するスタイル。そのなかで、舌を上下左右に回転させるなど、舐め方を変えながら刺激を加えます。「男性の目が据わったところで、4段階くらいで強弱を変えながら、ピストンに移行する」とタクヤさん。 　ただ速く動かせばいい、深くくわえればいい、という問題ではないようです。「愛情とメリハリを意識する」ことが重要なのだとわかりました。また、仮性包茎男性向けに「皮の間にやさしく舌を入れてあげる」という裏ワザはすこし勉強になりました。やはりオトコのことはオトコが知っているんだなぁ、と思うと複雑なきもちになりますが……。 　ここまですべてを、ゲイの男性が「実演」してくれる様子を、部屋のパソコンでじっと見ている自分……なんとも滑稽なきもちにもなりました。しかし「オトコならではの吸引力」には勝てっこありませんよ！　ただ、そういった感情を抜きに真面目に見てみると、「夜のお勉強」系コンテンツが揃うサイトでした。 　気になる女子はぜひ覗いてみて！　＜TEXT／池田園子＞