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40代になってもモテる女性の特徴4つ【パリマダムの常識】

 ボンジュール! パリにいるマナティこと岩本麻奈です。人からはセンシュアル(官能)美容のスペシャリスト、熟年恋愛ジャーナリストとか呼ばれております。皮膚科医として観察する日仏熟年男女比較文化人類学も年季だけは入ってまいりました。 パリマダム 今回は「40代ならではのマダムの魅力」フランス編。  そもそもフランスは20代より、30・40・50と歳がいくほどモテる国であります。40歳になってもモテるなんて、タイトルそのものがおかしい。エイジング、万歳なのです。

1)熟年ヤセは貧相。ふくよかなくらいがいい

 ボッティチェリ、ルーベンス、ブーシエにルノワール。西洋絵画では昔からふっくら型が人気です。ふわふわマシュマロみたいで触ってみたい、心まで暖かくなって惹かれますよね。豊か過ぎるボンレスハムまでいくことはありませんが、成熟の年齢となって痩せぎすは貧相にも見えます。  熟女の体形が完璧な〈ボンキュッボン〉だったらどうでしょう? 若い娘と張り合ってダイエットに汗みずくもセンシュアルからは遠いでしょう――やるならコッソリが優雅です。
マダムシック

『Madame Chic Paris Snap―大人のシックはパリにある』(主婦の友社)は、58~78歳のパリマダムのスナップ集で、5万部突破のヒットに

 パリの人気形成外科医のクロードは言います。 「フランスでは、“お尻ふっくら”のオーダーが人気だね。そもそも女性ホルモンは脂肪からつくられるんだよ。卵巣の働きが落ちてくるR45世代ならなおさら脂肪を大事にしないと」。
Madame Chic Paris Snap

上記の『Madame Chic Paris Snap』より

 日本の“モテる”は美人とズレがあります。〈美魔女〉はモテそうでモテません。癒しの優しい笑顔が熟女のモテる第1要素。笑顔の映える魅力的な体形は、寒々した痩せぎすよりも、昔から温もりを感じるふくよかさであったのです。

2)話題が豊富で自分の意見を持っている

 ユーモアのセンスがモテに不可欠なことは性別や国籍を問いません。  日本女子のスキルといわれる「さしすせそ」――“さすが~、知らなかった~、スッゴ~い、センスいぃ~、そうなんだ~”――のアゲアゲ会話術はどうでしょう? 相手を気分よくさせてノセまくるものですが、フランスだったら最初はよくてもすぐに飽きられるでしょうね。
8人の女たち

様々な世代のフランス美女の魅力とファッションが楽しめる映画『8人の女たち』

 社会学教授の洒落爺ファビアンに聞きました。 「自分の意見をはっきり言える。経験も教養も積み重ねてエレガントな会話のできる大人の女性はモテモテさ。あと、たまに意外なところで悪態ついたりされると、もう最高だね」  フランスのインテリ男は刺激的な会話と意外性を大いに好むらしい。どうも一筋縄ではいかない女にソソられるらしいのです。ひよっこ娘には到底できっこないバトルであります――あなた、自信ありますか?

3)自立して自律していること

 フランス女性は、結婚しても仕事を続けます。経済的自立はデフォルト(初期設定)です。精神的にも同じこと、愛する人さえ立ち入れない自分だけの世界を持っている――それは自らを律するからこそ。自律は、大人である資格であり魅力です。
サンドラの週末

40歳のマリオン・コティアールがスッピンで熱演する映画『サンドラの週末』。妻が働かないと生活できない社会の厳しさを感じる

 パートナーにもたれて、重たい女になるのはご法度です。飽きられ厭きられて逃げられます。あなたの男が素敵でないはずないし、世の中には魅力的な女はあなただけじゃありません。  カップルでいることの意味は、一人でも十分やっていける大人の女と男が、二人でいればより豊かにより楽しく、生きていけることにあります。  日本に駐在中の銀行マン、マルセルが分析してくれました。 「日本の場合は、相手の愛や財力を搾取する、または『あなたはどれだけ私を幸せにしてくれるの?』というスタンスで、カップルになることを捉える人が多い気がするね。  あと、日本男性の中で、女性の自立を快く思っていない輩がいることも事実。これは残念だなぁ

4)センシュアルな身のこなし

 フランス人は恋人とのセックス相性をとても大事にします。よって、ベッドでの身ごなしがセンシュアル(官能的)である女性は、折り紙付きにモテます。これこそ熟女のなせる技。
クロワッサンで朝食を

映画『クロワッサンで朝食を』では85歳のジャンヌ・モローが、颯爽とシャネルを着こなしている(全部、モローの私物!)

――いい匂いを放つ肌、心地良いさわり心地、まばゆいデコルテ、真っ白いふくらはぎ、異常に細い足首。見せつける、魅せつける、これでもかと。  48歳にして結婚3度目の達人アランは 「女の色香はセックスを定期的にしている身体から放たれるのさ。それは一見してわかり、直線的に突き刺さってくる」と宣(のたま)いました。  フランスは恋愛至上主義であります。40歳どころか、50歳、60歳でも、80歳でさえも、恋愛――それはココロもカラダも――している人たちなのです。性的魅力こそファースト・プライオリティなのです。  聞くところによると、ニホンザルの社会では、熟年のメス猿ほど、オスたちに追い掛けまわされるとか。動物学的には出産育児に経験豊富な熟女が、男たちの種の保存本能に安心感を与えるからと言われています。猿に先を越されてどうサル!  日本にも、成熟した大人の優雅な愛の世界を到来させなくてはいけませんわ。 <TEXT/岩本麻奈>
岩本麻奈

フランス在住19年で3児の母、岩本麻奈さん

【岩本麻奈】 1964年生まれ。皮膚科専門医、一般社団法人日本コスメティック協会代表理事。 東京女子医大卒、慶應大学医学部皮膚科学教室で研修後、済生会中央病院などに勤務。3児の母。97年渡仏し、現在はパリ在住。著書は『女性誌にはゼッタイ書けないコスメの常識』『パリのマダムに生涯恋愛現役の秘訣を学ぶ』など多数 。 公式ブログ http://ameblo.jp/dr-mana/
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