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ピコ太郎「PPAP」と、世界的ヒット曲に共通点。ただの色モノじゃない

言葉の意味よりリズムを優先する

「Boom Boom Pow」からさかのぼっても、同じようなヒット曲はあるのです。たとえば97年の大ヒット曲「MMM Bop」はまだメロディが主ですが、言葉遊びの楽しさがなければあそこまで売れなかったでしょう。  93年のヒット曲「Whoomp!(There It Is)」は、一説には仲間内で流行っていた言い回しを曲にしただけなのだそう。でも23年経ったいまも新鮮に響きます。  もっと最近で言えば、テイラー・スウィフトの「Shake It Off」だってひとつひとつのフレーズは驚くほど短いのです。それも全ては言葉を響かせるリズムパターンを優先しているためで、現代のポップスとは良かれ悪しかれそういうものなのです。  というわけで、ロングバージョンなどと欲を出さず、ピコ太郎は1分のポップソングで燃焼しきってほしいと思います。 <TEXT/音楽批評・石黒隆之> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。いつかストリートピアノで「お富さん」(春日八郎)を弾きたい。Twitter: @TakayukiIshigu4
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