3)働く女性が当たり前。専業主婦志向は引かれるかも
欧米諸国はレディファーストが根づいているので生活の至るところで優しさを感じますし、何気ないプレゼントが多く、女としても大切にされていると感じられます。結婚しても女を忘れず綺麗でいられる女性が多いのも、いつまでも女性を女性として扱ってくれる男性がいるからこそ。「釣った魚にエサはやらない」なんて考えはないようです。
また共働きの多いフランスは家事を率先してこなす男性も多く、パリの街では送り迎えなどで子どもの手をひくお父さんたちの姿もよく見かけます。少なくとも「女だったら料理などの家事は全部やって当たり前」なんて男性の話は聞きません。
とはいえ、女性も自立しているので、「結婚したら専業主婦になってラクしたい」などという考えは引かれてしまうかも。フランス人経営者と結婚した元アナウンサーの中村江里子さんも、家賃は半分払っていたそうですし、なんでも男性が全部払う、という文化はないのでご注意を。
また、優しくされるのも日本でいえば挨拶程度に普通のことなので、舞い上がらないよう気をつけましょう。
「私も英語やフランス語が喋れたら」なんて心配も、アラサー婚活の苦境に比べればなんのその。
私自身も一番驚いたことですが、同棲生活もある程度のボキャブラリーとジェスチャーで成立するものです。もちろん結婚したり移住したりすれば社会で通用する程度の語学力はほしいですが、パートナーが1番の先生になってくれるので上達スピードもはやいはず。
しかも国際カップルはケンカが少なくなるともよく言われ、「言葉もわからないしまぁいっか」、育ってきた環境や文化が違うので「フランス人ってこんなものかな」と納得してしまうこともしばしば。
アラサー女性が結婚を急ぐ理由の1つに「子どもがほしいから高齢出産になる前に結婚したい」というのもあるのでは。フランスのクリニックは妊娠の相談に行っても年齢の話は後回し。43歳まではほぼ無料で人工授精などの治療が受けられるのも大きな魅力です(回数等の制限はあります)。
またフランスは子どもが生まれても事実婚のままで結婚しないカップルも多く、アラサーでもアラフォーでも「結婚しないの?」なんて圧力とは無縁なのです。
もちろん日本人としては結婚した方がビザなどもスムーズなので「結婚したくない」フランス人と付き合ってしまうと後々大変。付き合い始めにしっかり相手の意思は確認しましょう。
今回の記事は筆者の体験+周辺事情ですが、国際結婚して渡仏している日本人女性はたくさんいます。
ただ、何となく「国際婚活もいいかな…」と思っても「フランス人の男性なんてどこで出会うの?」「ほかにも大変なことがありそう」、というのが現実。フランス人と出会える場所なども、追い追いレポートしますね!
<TEXT/松嶋ゆうこ>
【松嶋ゆうこ】
栄養士、ソムリエ、フードアナリスト。国際結婚への簡単な質問ならブログなどからもお答えいたします。
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パリでソムリエと暮らすライター松嶋ゆうこのワイン飲みアル記、インスタグラム:
@6yuko27