――俳優部門も『ラ・ラ・ランド』に注目ですか?
カビラ:そうですね。ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンは、これで共演3度目。息の合い方がすごいです。ダンスシークエンスでも揃い方が見事。もしライアンが主演男優賞を取ったら、ミュージカルでの主演男優賞は『マイ・フェア・レディ』(1964)以来ですよ!
ほかには助演女優賞候補のビオラ・デイビスにも注目しています。『Fences』でのデンゼル・ワシントンの妻役で、感情を爆発させるシーンがあるんですけど、本当に鬼気迫る演技です。何度も撮り直したらしいんですけど、すごいなと。彼女は『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』(2011)で主演女優賞にノミネートされましたが(2008年には『ダウト ~あるカトリック学校で~』で助演女優賞にノミネート)、ぜひ報いてあげてほしいです。
――今年はメリル・ストリープが20回目のノミネートで最多ノミネート記録を自己更新、ナタリー・ポートマンやニコール・キッドマンの名前もあったり、レオナルド・ディカプリオがプレゼンターで登場したりと、華やかな顔ぶれです。

『マダム・フローレンス 夢見るふたり』より/(C) 2016 Pathe Productions Limited. All Rights Reserved
カビラ:どこかで見た顔ばかりです(笑)。授賞式前のレッドカーペットも注目ですよ。完璧じゃないライティングのもとにいる女優さんたちを見られたり、素顔が垣間見られるシーンがあったり。
それと、とにかくアカデミー賞は究極の予告編。今年、これを観るといいという作品が絞り込まれていますから、ぜひ参考にしてほしいです。僕もWOWOWを観ているみなさんと一緒に、驚きやハラハラを共有しながら楽しみたいですね。
<TEXT&PHOTO/望月ふみ>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi