「生理が止まっても痩せたい」は危険。正しいダイエット方法とは?
管理栄養士の梅原祥太です。
みなさんは、正しいダイエットをしていますか?
間違ったダイエットをしていると、「生理の周期が乱れた」「生理が来なくなった」というトラブルが珍しくありません。
そこで今回は、生理が止まってしまうような「間違った痩せ方」についてお話していこうと思います。
まずは「カロリー不足」によっての痩せ方についてです。
「ダイエット=低カロリー」という間違った考え方で取り組むと、体重は落ちますがほぼ100%リバウンドをします。
「低カロリーで減量→リバウンド」を繰り返すにつれ、筋肉はどんどん落ち、脂肪ばかりが増えます。そして体重は標準や痩せ型なのに、体脂肪率が高い「隠れ肥満」となってしまうのです。
こうなると、代謝が上手くいかなくなり、どんどん太りやすく痩せづらい身体に……。もちろん、生理機能も落ちます。悪循環に陥る上、間違った「カロリー制限ダイエット」が、生理の周期を乱す原因の一つとなるのです。
ダイエット中であっても、基本的には基礎代謝を下回らないようにするか、基礎代謝が分からない場合は1,000kcal以上は食事から確保するようにしましょう。
次に「脂質不足」によっての痩せ方です。
脂質は「太りそう」というイメージや、三大栄養素の中で最も高いカロリー(1gで9kcal)を保有するため、極端に避ける方が多くいらっしゃいます。
しかし、脂質には、ホルモンや細胞膜、脳や胆汁酸などの材料となる重要な役割があります。
脂質が不足し過ぎている人は、ホルモンの絶対量が不足したり、ホルモンバランスが乱れ、生理不順、無月経になることが多いです。
また、脂質はどのような種類でも良いわけではありません。主に肉や魚、卵などの動物性食品から摂るようにしましょう。最低でも毎日40g(360kcal分)は確保したいところです。
魚は全般的に良いですが、特にサバやサンマ、イワシ、ブリ、カツオ、マグロなどの青魚や赤身魚がオススメです。
一方、ジャンクフード、揚げ物、菓子類などの油は、組成や状態が粗悪なものです。現代人はこれを摂りすぎているため、減らすことが理想です。
植物油では唯一、オメガ3系脂肪酸に分類される「亜麻仁油」や「エゴマ油」などは摂りたい油ですが、これらは酸化しやすく製品選びが難しいことから、やはり食材からの脂質(動物性食品)を摂ることが理想的と言えます。

カロリー不足で「痩せにくい体」に!?

脂質を摂らないのはNG!“何から摂取するか”が大切
1
2