まず日ごろしているのは顔を洗うぐらいのことで、取り立てて美容のためにしているルーティンはないのだそう。
では、よほどの自分に自信があるのでは? と思うかもしれませんが、決してそうではないのだと言います。それよりも大切なのは、内側に秘めた知性であって、それがふとした仕草や言葉づかいと結びついたときに、美しさがかもし出されるのだと語っていました。
2015年(C) Laurence Agron
もっともその知性も、教養や学歴があるとか、立派なキャリアを積んでいれば身に付くって話じゃないのは、Fワード(f*ckなどの放送禁止ワード)を連発してもどこか高貴なミレンさんのたたずまいから分かりますよね。
社会的に地位が高くて大きな仕事をしていても品のない人はいくらでもいるのですから。
というわけで、美しくパーフェクトエイジを重ねていくために必要なのは、特別な化粧品や洋服ではなく、
いざという時に発揮される知性や品である。ミもフタもない結論になってしまいましたね。
でも、同じドルチェ&ガッバーナのドレスを着たときに46歳年下の歌手リタ・オラ(26)を圧倒した姿が雄弁でした。
2013年当時、ヘレン・ミレン対リタ・オラを多くのメディアが取りあげた http://popcrush.com/rita-ora-vs-helen-mirren-who-wore-it-best/
人を思いやり、リスペクトしながらも、良い意味で見下しているような余裕が美しい立ち姿になり、ドレスのポテンシャルを引き出している。馴れ合いを避け、一人でいるのが似合う女性。そのように振る舞えることが、知性なのだと感じました。
<TEXT/石黒隆之>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。いつかストリートピアノで「お富さん」(春日八郎)を弾きたい。Twitter:
@TakayukiIshigu4