一般的に言って結婚と離婚を繰り返す人には本当に問題があるのだろうか。
個人的には男性で5回、女性で3回結婚した人たちを知っているが、問題があるというより、エネルギッシュな「人種」ではある。

男性は「好きになったらすぐ結婚しなくては、と思ってしまう」という、妙に純粋な人たちが多い。経済力もあるので、好きな人ができると自分が身ひとつで家を出る。家庭を作っては自分から離脱していくことの繰り返し。
上記の知人男性、5回目の離婚で「ようやく自分が見えた」と今は独身なのだが、そろそろまた結婚と言い出すだろうと周りは踏んでいる。
女性はもう少し話が複雑だ。現在3回目の結婚をしているミエコさん(42歳)はこう言う。
「26歳で結婚したけど家庭より仕事が楽しくなって30歳で1回目の離婚をしました。結婚生活を続けられなかった自分に絶望して、しばらく恋愛も結婚もいらないと思っていたけど、3年くらいたつとやはり誰か一緒に手を携えて歩くパートナーがほしいと考えるようになって。
恋愛でもいいんだけど、やはり『あなたでなければだめ』と言ってほしい。
私を唯一無二と感じてくれる人からプロポーズされて正式に結婚するのが女として幸せだと……」

ここには女性が欲する3つのポイントがある。つまり、「
私を愛してくれる人」から「
プロポーズされ」て、「
正式に結婚するのが幸せ」なのだ。女は愛されてナンボ、求められてプロポーズされることが重要、そして結婚イコール幸せ、離婚イコール不幸せという構図がここにはある。
今の時代にあっても、そしてどんなに生き方が多様化しても、女性の「幸せ」は「愛されて結婚」に落ち着いてしまうところがなんとも悔しい。だが、それが「普遍的」なものであると多くの人は信じている。
「結婚を繰り返すたび、求めるものが変わっていった」
そうやって34歳で2度目の結婚をしたミエコさんだが、2歳の娘を抱えて2度目の離婚。
「あんなに私を愛してくれたはずなのに、
結婚して子どもができたら夫が激変。家事も育児も私任せ。ふたりともフルタイムで働いているのに。子どもをふたり抱えているような気分でした。こんなことならひとりで子どもを育てたほうがよほどいいわと離婚したんです」
そして40歳で3度目の結婚をした。
「学生時代に好きだった人と再会、相手もバツイチだったので、そこからとんとん拍子に結婚に進みました。3度目だから、今度こそという思いはありますね。
前回の結婚では相手に過剰な期待があったけど、今回はもうちょっと友だち感覚が強い。そのほうがうまくいくのかなとも思い始めています。まあ、先はわからないけど」
彼女の場合、それぞれの結婚に「求めるもの」が変化してきた。自分の事情に応じて変化するのはやむを得ないとするか、頑なに守りに入るかは人それぞれ。女性の場合、そのあたりが離婚を繰り返すかどうかの分かれ目になるのかもしれない。
<TEXT/亀山早苗>
【亀山早苗】
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『
復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数