「娘は発達障害かも」。ネット情報でそう思い込んだママの苦悩
母親代わりをしてくれた妹。あんな愛し方、できない
その後、妹は結婚し、旦那さんの勤務先の静岡に引っ越していったが、新幹線と電車を乗り継ぎなんどもなんども東京の我が家にきて、娘の成長をそばで見守ってくれた。ひとつひとつの進化を喜び、母親が二人いるのではと思うほどの愛情を注いでくれた。
ベッドでうなだれる私の横で娘と遊んでくれて、「あれができた」「これができた」「こんなに出来るようになった」「名前を呼んでくれた」「別れる時に泣いてくれた」「私も涙が止まらないよ」。
妹は母親の欠けた家の中で、母親の役割を果たしてくれていた。
曇りのない純粋な心で娘を見ていてくれた。ただ愛おしいだけの気持ちがそこにはあった。その状況をわたしは横目で見ていた。わたしにもあれができたら、と思っていた。でも、できなかった。
そのうち私は薬を大量服薬して、病院に担ぎ込まれた。(※近日公開予定の後編につづく)
<TEXT, ILLUSTRATION/藤田あみい> 1
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