――本作は世界中の映画賞に輝き、アカデミー賞にもノミネートされました(助演男優賞)。今の時代を鑑みて、ご自身の作品群を含め、アメリカの映画が変わってきているという実感はありますか?
監督:そうだね。先週(※取材時)の興行成績をみてみると、アフリカ系アメリカ人の作品がトップ10に3本入っている。多様性というものがみられるようになってきたし、アカデミー賞にもそれが反映されてきていると思う。インディーズ系の作品もアカデミー賞に絡むようになってきて、『ゲッド・アウト』『シェイプ・オブ・ウォーター』『君の名前で僕を呼んで』といった作品を含めて、テーマ的にも題材的にも、非常にタフで、かつては作りにくかったであろう作品が増えてきているのを感じるよ。

『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』より
――最後に女子SPA!読者にメッセージをお願いします。
監督:この映画を観て、ムーニーたちと一緒にちびっこギャングの一人として、ひと夏の冒険を楽しんでもらいたい。子供のときのひと夏は、何もかもが新鮮で、新しいものを発見し目を見張ってしまうような体験が多い。子供はそうした感覚を強く持っているからね。ムーニーは、このひと夏をとても楽しんでいるので、みなさんも一緒に参加するような感覚で観て欲しいな。
<TEXT/望月ふみ>
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70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi