『29歳問題』より
――後半のシーンで泣きました。ティンロの……。
監督: 彼女のある秘密がわかってからの、(親友である男友達)ホンミンとのシーンですね。香港では、あなたが泣いたシーンで笑う人も結構いたんです。コミカルに描いてありますから。でもそこに痛みを感じる人は泣くと思います。香港の観客の多くは、クリスティと父親との病室のシーンで泣きますね。
――映画作品を撮り終えてみて思われることは?
監督: 舞台版も映画版も私の子供のようなものですし、それぞれ全く別の作品です。大事なのは、映画を単独で観るときに、原作である舞台の精神を引き継ぎつつも、映画だけで伝わるものになっていること。映画として、いい映画、完成度の高いものになっていなければなりません。
私は、日本映画の『告白』(2010)という作品が大好きです。原作も読みました。原作を読んでから、また映画を観ても、映画として単独で成立している素晴らしい作品だと感じます。それは大事なことだと思います。
――監督が29歳、30歳を経て見えてきたものを教えてください。
監督: 人生、決して順風満帆ではありません。でも悪いことが、いいことをもたらしてくれるときがあります。失敗から学ぶことができるんです。クリスティが務めていた会社の女社長は、映画化する際に加えた人物です。2005年の私ではなく、今の私だからこそ、見えてきた考えをこの人物に投影しました。
『29歳問題』より
――最後に、本作のヒロインたちと同世代である女子SPA!の読者にひと言お願いします。
監督:これは単なる30歳に関する物語ではありません。人生に関する物語です。どうぞ、楽しんで観てください。
<TEXT&PHOTO/望月ふみ>
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望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi