ケイト・スペード自殺の衝撃…売却したブランドは“落ち目のイメージ”も
6月5日、人気デザイナーのケイト・スペード(55)が自宅で亡くなっているのが発見されました。
死因は自殺。ここ数年鬱に悩まされていたものの、「自身の名前のついたブランドのイメージを汚してはいけないと」という思いから、施設への入所など積極的に治療を受けることは避けていたと伝えられています。
彼女が命をかけて守った「ケイト・スペード」は、本国アメリカでどんなブランドイメージを持たれているのでしょうか?
新卒女子が初めて自分で買う「ちょっと良いバッグ」
周囲のアメリカ人に聞いてみると、ほぼ全員が口を揃えて「贅沢品の入門編」「ブランドデビューに最適」と言っていたのが印象的です。 ヨーロッパ生まれのハイエンドブランドと比べると価格帯が手頃、また、そのポップな色使いと動物や花柄などをあしらった可愛らしいデザインから来る「Happy-Go-Lucky(陽気な・運任せの)」のイメージで、特にティーンから20代前半の女子人気が高いそう。 大学時代に親や祖父母からプレゼントされたり、社会に出たばかりの若い女の子たちが初任給でがんばって買ったりする「初めて持つちょっと良いバッグ」という位置づけのようです。 女性誌『コスモポリタン Cosmopolitan』は、ケイト・スペードについて「全女性の大人への入り口だった」と称した追悼記事を掲載。 「フェンディなど他ブランドと違って、ケイト・スペードは手の届くブランド。年頃になった女性にとって、それは自分の手で小さな贅沢を手に入れることが出来るようになったという証でした」と、その功績をたたえています。
11年前に「スペード」ブランドからは手を引いていた!
一方で、「バッグよりもスマホケースを含めた文具や雑貨を売っているブランドという印象の方が強い」「セール回数が多く、定価で買う気がしない。アウトレットやディスカウントストアで買うもの」「最近、落ち目だったよね」というマイナス意見もちらほら。 実はケイト・スペード、『ボストン・グローブBoson Globe』によると、2007年にリズ・クレイボーンズ社に売却され、昨夏にはさらにコーチに買い取られており、徐々にデパートからは撤退して路面店&オンライン至上主義に。ケイト本人は、同ブランドのデザインや経営には10年以上携わっていませんでした。 その影響からか? 彼女の死後、ニューヨークの路面店に献花する人やショーウィンドーにメッセージを貼り付ける人などが後を立たないそうですが、ファンが殺到しているのは「スペード」の名のついた同ブランドバッグではなく、2016年にケイトが娘の名にちなんで立ち上げた新ブランド「フランシス・バレンタイン」の商品なのだとか。 「フランシス・バレンタイン」のオンラインショップでは、ハンドバッグだけでなく、アクセサリーや化粧ポーチ、靴なども数点を残してソールドアウト状態になっています。
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