オダギリジョーは扱いにくいおっさん!? 新作映画の監督と「アラフォー」を語る
アラフォーになって思うこと
――おふたりともアラフォーと呼ばれる世代です。今の年齢になったからこそ見えてきたものはありますか?
監督:怒らないほうが得ってことくらいですかね。ずっと怒っていたら、その状態を普通に捉えられてしまうので。怒るタイミングは絞ったほうがいいと思いますね。
オダギリ:僕は20代で俳優を始めたころから、ほっとんど何も変わってないんですよ。考え方ももちろんですが、言っていることなんかも。若いときはこだわりも人一倍強いし、言ってる事も生意気だけど、先輩達には逆に可愛がられたんです。そういう若い奴って少ないじゃないですか。でも40歳を超えて生意気だとただの扱いにくいおっさんになってきちゃって。
監督:ははは。
オダギリ:昔のように気ままにやっていると、『何あの人。いい歳して常識がないんじゃないの?』とか思われがちな、変に損する年齢になってきたのかなと。さすがに若手とはもう呼んでもらえないし(苦笑)。40なりの身のこなし方が必要なのかなって、最近、ちょっと考えてます。
――そこで変化があったら、芝居の空気も変わってくるかもしれませんね。
オダギリ:それはもちろん変わるでしょうね。
――最後に、読者に公開へのメッセージをお願いします。
オダギリ:この時代に原作物ではなく、オリジナルの脚本で映画を作るって、なかなか簡単ではないんです。でも、良い作品はこうやって世の中に出してあげるべきだと思いませんか? これからもいい作家が映画を作れる土壌を残すと言う意味でも、多くの人に観てもらいたいと思っています。どんなタイプの人にも訴えかけてくる、ハートフルな作品になっていると思うので、だまされたと思って1回観てもらえたら嬉しいです。
監督:誰にだってストレスってあると思います。そういうとき、自分をリセットするために、散歩をする人もいれば、みんなとお酒を飲む人もいる。そうして本当の自分にアジャストする。この映画も、そういうきっかけになりうるものだと思って作りました。ささくれた気分になったとき、だまされたと思って(笑)、この映画を観て心を浄化してもらえたらと思います。
<文・写真/望月ふみ>
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(C) 2018「ルームロンダリング」製作委員会望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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配給:ファントム・フィルム
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