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美容師になる人が急減…修行不足でカットデビューしちゃう若手も

 カリスマ美容師ブームに乗って美容師になった世代が今、多くの問題に直面している。増え続ける美容室、人手不足、働き方改革……。前回に続き、美容師業界を取り巻く問題をリポートする。

[美容師]残酷物語

残業代請求で倒産した美容室


 美容室の数は年々増え続けているが、それを支える若い労働力は年々減り続けている。美容師を目指す美容学校生の数は’04年の2万6576人をピークに年々減少。一昨年は遂に1万6000人を割ってしまった。そのため美容業界は極度の人手不足に陥っているのだ。都内で美容室を営んで10年になる男性に聞いた。

「以前は美容師免許を取ってもカットができるまでには、少なくとも4年から6年のアシスタント時代があった。このアシスタントという若くて有能な下働き要員が、美容師業界を支えていたんだよ。でも、ここ数年は美容学校生も減って、アシスタントは取り合い。おまけに最近の若いコたちは4年も修業なんてしない。入店して2年くらいでカットデビューできないならサッサと辞めちゃうからね」

 さらに男性は続ける。

「美容師になる! という夢を餌に安い賃金、少ない休み、長時間労働に加えて人間関係は職人気質、徒弟制度の世界だから、若いコなんて人扱いしなくて当たり前って風潮があった。知り合いに銀座で従業員数10人ちょっとの中規模美容室を経営してたのがいたけど、若いコたちを使い倒してたら一斉に辞められて、おまけに労働基準監督署に駆け込まれて残業代請求を食らったんだ。結局、数百万円支払って倒産しちゃったよ」

 カリスマ美容師ブームの頃、20年近くたってこんな問題が出ようとは、誰も思わなかっただろう。

“美容師業界”のせつなすぎる現実 vol.2 ―




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