YOSHIKIの寄付は絶賛、ローラの寄付は批判。バカバカしいネットニュースの真相
夏の風物詩、『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ、8月26日放送)。感動の押し売りだなんだと言われながらも人気のこの番組で、視聴率28.7%をマークしたのがYOSHIKIが出演したコーナーでした。
盲目のドラム少年・酒井響希くん(11歳)の夢を叶えるべく、武道館でセッションしたYOSHIKI。ツイッターで「番組の趣旨に賛同しノーギャラで出演させて頂いています」と明かし、かつ番組内で目録を手に300万円を寄付しました。
ここでふと思い浮かぶのが、8月下旬に伝えられたローラのニュースです。ローラがユニセフに1000万円寄付したことを、意地悪くいじったネットニュースが話題になったからです。具体的には、
①「ローラ、ユニセフイベント参加で1,000万円寄付を報告も、『税金対策!』『海外セレブのまね』とアンチから批判殺到」(8月14日、日刊サイゾー)
②「迷走するローラ、どこへ行く? ユニセフ1000万円寄付に『セレブ気取り』の声も」(8月23日、ZAKZAK by 夕刊フジ)
特に②夕刊フジの記事に対しては、寄付したローラを叩くのはおかしい!という批判記事も相次ぎました。
でも、2人とも社会貢献したことを自己申告したのに、YOSHIKIは絶賛され、ローラがいじられるのは、なぜなのか?
不思議に思って、よくチェックしてみたら…なんてことはない真相が見えてきました。
SNSなどを見ても、ローラはほとんど批判などされていないのです。
ネットニュースの一人芝居みたいな記事が一人歩きして、「ローラは寄付したのに叩かれた」という誤解が生まれただけのようなのです。
コトの発端は、ローラが8月12日にインスタにアップした以下の投稿。
この行動に、SNSでは「感動をありがとう」「泣きました」といった声があふれ、ネットニュースもこぞって「称賛の声」を伝えたのでした。
Just arrived in Japan from LA. 日本に到着!
— Yoshiki (@YoshikiOfficial) 2018年8月26日
これから #24時間テレビ に出演します。色々と意見をもらいましたが、今回、番組の趣旨に賛同しノーギャラで出演させて頂いています。
みんなと一緒に、少しでも人々に夢や希望そして勇気を与えることができれば。それだけです。応援してね! pic.twitter.com/EY0vkzTyK9
「世間の声」は、別にローラを叩いていない
ローラのインスタ上では、畜産をめぐる議論が
「今回UNICEFのイベントに参加しました。わたしはいま頭の中が子供達や動物の幸せと地球をまもることでいっぱいです。それと調べるほど許せないこともたくさんあり、悲しい気持ちになります。今回は自分ができる事として1000万円を寄付する事にしました。まだまだ足りないです。(以下略)」 イタリアのブランド「LUISAVIAROMA」が行ったユニセフへのチャリティーイベントに参加したローラが、ユニセフのボード(看板)前でのキメキメ写真と上記の文章を投稿したのでした。 これに対して、ZAKZAKは「芸能サイト編集者」のコメントとして「セレブ気取りという批判もある」とクサし、日刊サイゾーは「掲示板で批判殺到」として記事にしました。ですが、「芸能サイト編集者」は誰だかわかりませんし、「ガールズちゃんねる」などの掲示板は誰彼かまわず常に批判しているのでアテにはなりません。 そして、ローラのそのインスタを見ると、「いいね!」は約19万、コメントは1152件(8月27日時点)。全コメントを読んでみましたが、批判的なコメントは数えるほどしかなく、「ローラちゃん、大切なことを教えてくれてありがとう」など、むしろ気持ち悪いほどに絶賛の嵐なのです。 と同時に、インスタ上ではまっとうな議論もかわされている印象でした。 ローラが、「ユニセフ寄付」と同時にインスタに載せたのは、「人間が起こす温暖化原因の51%が畜産になるらしい」など変な日本語の字幕。これは、『Cowspiracy:サスティナビリティ(持続可能性)の秘密』(2014)という、畜産業が地球温暖化の元凶だと告発したドキュメンタリー映画で、Netflix用の日本語字幕と思われます。 このメッセージをめぐって、インスタ上では10~30行もある熱いコメントがあふれていました。 ヴィーガン(菜食主義)やユニセフに寄付してる人からの、ローラに賛同する声。一方で、「この情報のエビデンスは何ですか? 少し発信が極端な気がします」「温暖化については嘘や利権もあるのでよく調べたほうがいい」という指摘。 また、「実家が酪農家です。畜産=悪だという方がたくさんいて涙が出ました。牛が地球温暖化に影響を及ぼしていることを知らない酪農家はいません」として、理解を求める声。 少なくとも、「セレブ気取り」といった低次元なコメントはわずかでした。
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