夫が憎い、キライ…「産後クライシス」の心の嵐を切り抜けるには
産後クライシスから抜け出すには
そんな産クラど真ん中の事態になったときは、やはりお互いの状況を認め合っていくしかない。妻は夫の戸惑いに、自分の怒りをかぶせるのではなく受け入れる。そのうえで、家事を分担してほしい、休日は子供を連れだして欲しいなど、夫に望む「努力」を具体的に伝えてみてほしい。
間違ってはいけないのは、相手に望むのは「犠牲」ではなく「努力」であること。
自分と同じくらい苦しんでほしい、失ってほしい、傷ついてほしい。その衝動は理解できるけれど、そんなことを望む相手のためには頑張れないし、実現したところで、妻の持っているツラさは減らない。一瞬スッキリしたような錯覚にとらわれるが、そんなものはまやかしで、決して誰も救わない。
なので、どうすればあの嵐が収まるのか、「自分が我慢する」以外の方法で考えてみてほしい。そうすることで、自分が何に困っているのか具体化することができる。自分がどんなにツラい最中にあっても、それは相手にツラく当たっていい理由にはならない。
夫もまた、楽しみにしていた「赤ちゃんのいる生活」が想像していなかったカタチになってしまい、戸惑っているのだ。

妻の良さ、努力をもう一度言葉で伝えてあげてほしい
住み慣れた街を失い、肩を落とす妻のとなりに、そっと立ってみて欲しい。絶望的にみえた街の状態も、夫がいると、驚くほどのスピードで片付くことに気づくだろう。今度はふたりで一緒に、どんな街にするのか話してみてほしい。
ふたりで笑いながら、新しい街に想いを馳せるその瞬間が、産後クライシスの終わりなのだから。
※本記事はnoteの記事「産後クライシスで失うものと、新しい街」の内容を著者の許可を得て再構成したもの。
※1:大和ハウス工業による「家事」に関する意識調査。調査対象は全国の20~40代で同居の子どもを持つ共働きの夫婦、計600名。
<文/瀧波和賀 構成/女子SPA!編集部>
【瀧波和賀 プロフィール】
子育てメディア・コノビー編集部所属。ソーシャルマーケティングと育児本のご紹介記事を担当。陽気な夫・2歳の大食い娘の3人家族。育児系コラムを毎週更新 1
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