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愛情を分散したら幸せになれない?“複数恋愛”をしてわかったこと

「複数恋愛」を試してみたら…

 付き合っていない関係性を楽しんでいるのに、「彼女」と同等になったら意味がない。Aとはどんな関係性が合うのだろうか。改めて考えたい。そう考え、私はもう1人パートナーをつくって“複数恋愛”をすることにした「複数恋愛」を試してみたら… 元々私たちに何も縛るものなんてない。それをもう1人パートナーを増やすことで彼にしっかり伝えたかったのと同時に、彼との関係性がどう変化して、どの関係性がベストなのか試してみたくなったのだ。  不愉快そうな彼に説明して了承を得て、当時もう1人気になっていたBと肉体関係を持つことにした。もちろんBにも、私に大切なパートナーがいるという事実は伝えた。  いつもと違う言葉で感じ、いつもと違う流れでセックスをする。久しぶりのA以外とのセックスは新鮮だった。  ただ、Bはキスマークをつけることが好きらしく、行為中に「イヤ」と止めても毎回、私の首筋にキスマークをつけてきた。  そのキスマークをつけてAと会った時に激怒され、「もうつけさせないで」「次つけてきたら、もう二度とセックスはしない」と宣言された。  その瞬間、気づいた。縛りが増えて、お互いのことを大切にできなくなると思ってあえて付き合うことをしなかったのに、結果Aを傷つけてしまっているという事実に。

愛情の分散は幸せから遠のく?

 結局どちらも十分に大切にできないと判断して、ある日私は2人同時に「全てが中途半端になってしまったので、もうこの関係性はやめませんか?」とメールを送った。彼らからは返ってきたのは「わかった」という一言。 愛情を分散させたら、相手からその分の愛情しか返ってこない メールが届いた瞬間、メール一通で終わらせられるこの関係性に心が次第に乾いてきた。結局は浅い付き合い。愛情を分散させたら、相手からその分の愛情しか返ってこないことがわかった。人は鏡だ。  彼らとの関係が終わった瞬間、ふと、「彼氏」という関係性を心底つくりたくなった。大切に思うたった1人の人の、その人の愛情のすべてを私が欲しい。自分が一番でありたいし、自分の中で一番大切な人をつくりたい。そんなふうに思い始めていた。  心にポカンと開いたこの穴を埋めるのは、1対1の関係性なのだろうか。嫉妬と束縛と、永遠に付き合っていくしかないのだろうか。  なんだか振り出しに戻ったような気持ちになった。 【藤しおん プロフィール】 18歳の誕生日当日にお水商売デビュー。以降、ガールズバーから高級クラブまで夜のお店を転々としていたが、大学卒業とともにお水商売から足を洗う。現在はOLとして働きながら、人の恋路や人生について相談に乗ったり、観察したりしている26歳♀。twitter:@fujishion <文/藤しおん> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
藤しおん
18歳の誕生日当日にお水商売デビュー。以降ガールズバー、スナック、キャバクラ、高級クラブなどの夜のお店を転々としていたが、大学卒業とともにお水商売から足を洗う。現在は、会社でOLとして働きながら、人の恋路や人生について相談に乗ったり、観察したりしている26歳♀。twitter:@fujishion
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