マッチョ兄貴が筋トレで投票アピール。福岡市の選挙PR動画が攻めすぎ
白いタンクトップを着たムキムキマッチョのお兄さんが、筋トレしながら投票日をアピール。福岡市の市長選挙に向けたPR動画が、いま全国で「選挙と筋肉、関係なくない?」と話題になっています。
みんなで筋肉体操」の「筋肉は裏切らない」がノミネートされ、「筋肉」はちょっとした流行ジャンルなのかもしれません。それにしても、選挙管理委員会がこの動画を作成した狙いは一体……?
「11月18日は福岡市長選挙。スムーズな投票を行うための、強い肉体を作り上げていきましょう」という女性のナレーションと共に、腰に手を当てたマッチョ男性が登場し、ポージング。え、このマッチョマンは選挙に関係あるの? 候補者? と、冒頭から頭がハテナだらけになります。
「選挙のスタートは、投票所にまずたどり着くことから。しっかりとした足腰を鍛えていきます」ということで、おもむろにスクワットを始めるマッチョ男性。なんと親切な動画でしょう。
「マッスルポーーーーイント!!!」
ここで突如ハイテンションな男性の声が響き、「【マッスルポイント!】投票所へのルートをイメージするとより効果的!」のテロップが。筋トレは、鍛える部位をイメージしながら行うと効果的と言いますものね。目的を見据えて鍛えることで、より良い投票ができるのでしょう……か?
1本でお腹いっぱいになってしまうマッスル動画。この続編として、「投票用紙を美しく受け取るために背中を鍛える(広背筋)」「投票箱へ着実に投票するために腕を鍛える(上腕三頭筋)」という動画も公開されています。
「投票前トレーニング」の特設サイトを訪れても、候補者の顔ぶれどころか名前も載っていません。「トレーニングの回数を重ねるごとに、投票箱に投票用紙を入れてみたいという衝動を抑えきれなくなってきています(Cさん・18歳)」という体験者の声など、徹底して筋トレと投票日のことしか書いていないのです。
今年の流行語大賞にも、NHK「流れる汗と一緒に、嫌でも投票日が目に入る
特設サイトも筋トレばかり。このPRは何狙い!?
西日本新聞(2018年11月9日)によると、動画3本と特設サイトを合わせた制作費は、約150万円。ここまでして福岡市の選挙管理委員会が狙ったのは、若者世代の投票率アップ。 前回や前々回の市長選で、20代の投票率が全世代平均の約半分というデータがあり、若者向けにツイッターの動画で啓発する案を公募したそう。その結果、選挙との関係はないが、インパクトの強さで動画を拡散してもらうことを期待して「筋トレ」案を選んだのだとか。 ちなみに動画のマッチョ男性は福岡市の筋肉パフォーマンスチームの代表で、選挙の候補者というわけではないようです。 動画の再生回数は現時点で合計30万回を超えており、注目度は十分。そのうち何人が福岡市民なのかは分かりませんが……11月18日(さすがに覚えました)の投票で、若者の投票率が上がっていることを祈るのみです。 <文/女子SPA!編集部> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】「福岡市長選挙 投票前トレーニング」動画を公開中 🎬
— 福岡市 広報戦略室 (@Fukuokacity_pr) 2018年11月9日
「期日前投票に行くために早くトレーニングしたい!」というご要望にお応えして,
期日前公開
いよいよ最終回,投票箱に着実に投票するための上腕三頭筋のトレーニング💪https://t.co/h8s9C3EFei#福岡市長選挙 #投票前トレーニング pic.twitter.com/bAMT007J4b