「彼女は彼の部屋で見つけたタバコを、ビニールに入れて持ってきてて、“このタバコをDNA鑑定しようと思う”と言い始めました。その目は私を疑っているという感じではなく、もはや生気がなくなっていて、ゲッソリした顔つきで、昔の彼女の面影もなくなっていました。 　もちろん調べられたらまずいので“そんなことやめなよ”とか“そんなことしても意味ないよ”と説得しましたが、それを見て、もう彼と会うのは止めようと決心しましたね」 　調べられなくて良かったですね。 「確かにそうなんですけどね（笑）。それから彼と会わなくなって、しばらくは彼女と上手くやってたようなのですが、数カ月後にはまた彼が別の女と浮気して、別れちゃいましたね」 　結局、浮気する男って繰り返し続けるんでしょうね……。 　いくら本能からの一目惚れで止められなくても、身近な人間関係を壊してしまうと、なかなかに厄介なことがあるようです。 　浮気相手が自分の友達だとは、バレなかったようなのでセーフ（!?）でしたが、バレてたら本当に刺されてたんじゃないかと、未だに恐怖を感じるという珠里さんでした。 ―“禁断／秘密の恋”の経験 vol.7― ＜文／白戸ミフル　イラスト／ただりえこ＞ ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】