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『後妻業』のように…お金持ちと“35歳差婚”した女性に悲劇の結末

うまい話には裏がある?“後妻”に待ち受けていた現実

 しかし、数年後、偶然会った彼女はひどく老けていた。聞けば、結婚したはいいものの、夫は資産管理を子どもたちに任せており、彼女は自由に使えるお金がまったくないのだという。
“後妻”

写真はイメージです。

「働きに出ると言ったら、夫も子どもたちも大反対するし。今では私は単なる家政婦」と言いながら、彼女は肩を落として去っていった。  さらにその後、夫が亡くなったと風の便りに聞いた。ようやく遺産が転がり込んだかと思いきや、なんと婚姻届は出されていなかったのだという。彼女はもちろんサインしたし、夫もしたのを見ているのだが役所に提出していなかったのだ。彼女は夫が提出すると言った言葉を信じていたという。  彼女は弁護士をつけて闘争を挑んだが、結局は100万だか200万だかもらって和解するしかなかったそうだ。せめて婚姻届さえきちんと提出していれば……。  もともと男を騙そうとしたわけではない。資産家の後妻という立場に惹かれただけで、彼女に悪意はなかった。むしろ悪意があったのは資産家とその家族だったのかもしれない。オトナの世界は魑魅魍魎(ちみもうりょう)だ、とまだ若かった私は打ち震えたのだった。 <文/亀山早苗> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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