「作成の流れとしては、まずこういったヒアリングシートを見て頂き、内容を伺い、原案をこちらで作成します」

そう言いながら実際のヒアリングシートを見ると、「こ、細かい!!!」と思わず言葉が漏れます。それもそのはず、藤縄先生のところでは、なんとヒアリング項目が47箇所もあるのです。
・同居や介護の協力に関するもの
・育児分担について
・小遣いについて
などなど、とにかく細かい!! 小遣いについての取り決めっている?と思ったりもしますが、まあいる人はいるのでしょう。
ちなみに期間としては、私文書であれば面談から原案作成、追加修正をおこない、最短で約1週間で完成。公正証書を作る場合は、そこから公証人と打ち合わせなどをおこないますので、+1~2週間ほどかかるそう。
意外と短期間で完成するのだなと思ったのですが、大体の方が面談時にはすでにどんな物を作りたいか、イメージできていることが多いといいます。ヒアリングの際に、あれもこれも…といった迷いは起きないのですね。
「色々なタイプのお客様がいらっしゃいますが、当事務所は女性がやっているということで女性のお客様が多いでしょうか。ライフスタイルの多様化に伴い事実婚契約書の問い合わせも増えてきていますが、海外セレブの影響なのか法律婚をする前の婚前契約書の依頼も増えています。その他同性婚を対象としたパートナーシップ契約なんていうのも年々増加していると聞きます。時代の変化を感じますね」
全容がわからなかった事実婚の契約書作成。だんだんと何を考え、何を見据えていけばいいかがつかめてきた気がします。
【取材協力:行政書士 藤縄純子先生】
行政書士藤縄純子事務所
慶應義塾大学法学部を卒業後、大手銀行の調査部門で勤務。退職後は主婦、子育ての傍ら司法試験を受ける。2010年に行政書士登録。都内の合同事務所で経験を積んだ後、2011年に開業。離婚協議書、遺言・相続等の市民法務を中心に扱う

<文・イラスト/おおしまりえ>
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コラムニスト・恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。X:
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