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かわいい~主演猫ベーコンの名演技に、岩合光昭監督も絶賛

「岩合光昭の世界ネコ歩き」などで人気の動物写真家・岩合光昭さんが猫と暮らす70歳の元教師・大吉の日々を描いたコミックを映画化した『ねことじいちゃん』が公開中です。  タマ役のベーコンちゃんと一緒に迎えてくれた岩合監督への単独取材が実現。気になる本編シーンの裏話や、現在の猫ブームについてなど伺いました。

「人間の物語とともに猫の物語も描きたい」

――何が劇場用映画の監督をやろうという決め手になったのですか? 岩合光昭監督(以下、落合):ロケ地になった島を以前に何回か訪れていたんです。とても好きな島で、お話をいただいたときに、島の黒壁の前をひとりと1匹が歩いたらどうなるだろうとか、こんな風に撮影できるかなと、具体的な場所を思い浮かべました。その時点で、「あ、もうやる気になってるじゃないか」と(笑)。  原作コミックも読んでいましたし、原作者のねこまきさんには以前、僕の本に挿絵を描いていただいた縁もあったりしていたので、引き受けざるを得ないなと思ったんです。 ベーコンと落合監督1――映画化の企画に際して、岩合監督からリクエストされたことはありますか? 岩合人のストーリーだけじゃなく、そこに準じて猫のストーリーも、映画のなかで展開していくものを作りたいということをお話しました。脚本の坪田(文)さんは、「私は猫のことは知らないんですが」とおっしゃっていましたが、原作を読み込まれていて、随所に原作の味を残したとてもいい脚本にしていただきました。

ベーコンの名演にプロダクションの方もビックリ

――大吉を演じた立川志の輔さんもタマ役のベーコンも素晴らしかったです。 岩合:志の輔さんは映画に出たことがないし、プロデューサーにはきっと断られるよと言われていたのですが、「志の輔さんが出てくださらなかったら、この映画は作れないです」と頼み込んで出ていただきました。ベーコンは、インタビューをしているまさにこの場所で最終判断したんです。志の輔さんと一緒に歩いてもらったら、途中、2回志の輔さんの顔を見上げまして、「決まりだ!」と。
main『ねことじいちゃん』2

『ねことじいちゃん』より

――本編でも一緒にお散歩して、顔を見上げていて驚きました。 岩合:そうなんです。実際の撮影でも、動物プロダクションの方が「あそこまでできる猫だとは思っていなかった。この映画が引き出してくれた」と喜ばれていました。 ――驚いたといえば、大吉さんが奥さんのレシピ本を見つけるところ。タマが箪笥の上に乗って、レシピ本の入った箱を落とします。あれはどうやって撮影を? 岩合:あれは本当にやってくれたんですよ。箪笥に上がる練習はしました。ベーコンが好きなものを置いて。落としやすいように、志の輔さんに当たらないようにと美術と装飾のプロが懸命に考えてくれた。それから本番、カメラが回ったらポンっと飛び乗ってくれて、しかもあれを落としてくれた。CGじゃないですよ。そのままです。本当に奇跡です。
main2『ねことじいちゃん』3

『ねことじいちゃん』より

――すごいですね。 岩合:ベーコンには、毎朝挨拶をしてから、脚本を読みながら「今日の君の出るところはここだよ」と話しかけていました。そのときにその日の機嫌の良し悪しも分かるので、今日は2回まで、今日は4回まで挑戦してもらおうと決めていきました。猫に無理強いすることはしませんでしたが、思ったほど猫のシーンは大変ではなかった気がします。
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今の日本の猫ブームをどう考えているか
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『ねことじいちゃん』は2月22日より全国公開中 配給:クロックワークス オフィシャルサイトはこちら




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