最愛の夫が急死し、愛人と隠し子が発覚。妻がとった驚きの行動は…
なぜか愛人家族の今後を考えてしまった…
なぜか「今後、どうしましょうか」という言葉が口から出て、アヤカさん自身、びっくりしたという。
「まだ夫の預貯金も調べていなかったから、夫にどのくらい遺産があるのかわからない。その子の学費もあるでしょうし、今後、困らないようにしなくちゃとなぜか考えていました」
本当に実感がわいてきたのは、彼女たちが帰って、夜、ひとりになってからだ。夫の裏切り、という言葉が頭の中で渦巻いていた。
「その晩は吐き続けました。夫の親友が心配して翌日来てくれたんですが、私の様子がおかしかったので、そのまま病院へ連れていってくれて。1週間ほど入院しました」
夫が愛した気持ちが分かる気がする
夫の愛人との不思議な信頼関係
「お互いにまだ本音のところは言えていない気もしますけどね。あるとき急に彼女のことが憎くなったりするのかしら。自分の気持ちさえわかりません。ただ、彼女の息子は夫の息子だし、子どもに罪はないと思うので」
冷静なのか、押し殺してしまった感情の出てくる余地がないのか、アヤカさんは淡々と話した。夫の不在に関しては無条件に涙が出るようだが、子どものこととなると目は潤まない。まだまだ気持ちは整理できないというが、整理しないままに子どもへの情が深まっているのかもしれない。
<文/亀山早苗>
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フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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