キティ絵本に批判の嵐。作者は「あたしおかあさんだから」で炎上ののぶみさん
ハローキティの誕生45周年を記念して、絵本作家ののぶみさんとコラボした『ハローキティのえほん まけずぎらいキティ』(講談社)という絵本が発売されました。
ところが、発表されるやいなや、ネットで批判の声が多く集まりました。というのも、この『ハローキティのえほん まけずぎらいキティ』は、今までは「優しくて、良い子」というキティのイメージを、たまにダメなところがあったり、失敗したり、それでも頑張るという、どこにでもいる女の子に変えて描いているとのこと。
けれども、その内容に対し「ママのことを鬼ってキティちゃんに言わせるなんて許せない」「キティちゃんは母親をこんなにナチュラルに蔑(さげず)むような性格じゃない」「キティちゃんは仕事選ばないと思っていたけど悪いことに加担はしないと思っていたのに残念」と、数々の批判の声が飛び交いました。
キティというキャラクターの新境地を開いたとも言えますが、やはりのぶみさんの炎上体質が災いしまったのでしょうか。
というのも、そもそも、この絵本作家のぶみさんは、ネットでは繰り返しの炎上で知られています。その炎上ヒストリーを振り返ってみましょう。
1978年生まれ、現在40歳ののぶみさん。幼少期にいじめに遭い、二度にわたる自殺未遂を起こし、その後、高校生になると不良グループの総長になり、卒業後、専門学校で現在の奥さんのために絵本を描き始めたのが絵本作家になるきっかけだと語っています。
1999年に『ぼくとなべお』(講談社)でデビューするも、その後、売れないつらい時期を経て、今では絵本作家として様々な活躍をみせています。『ママがおばけになっちゃった!』は絵本で「母親の死」を扱うというタブーを描き大きな反響を呼びました。その後も多数作品を発表し、絵本作品は170冊以上におよぶ売れっ子作家です。
そんなのぶみさんにミソがついたのが、2018年2月。自身が作詞した「あたしおかあさんだから」の歌詞が、「あたしおかあさんだから あたしよりあなたのことばかり」など、子育てを最優先するお母さんの自己犠牲を美化しすぎている、ワンオペ育児を賛美しているなどとネット上で批判が殺到し、大炎上しました。
「日本中のママたちに話を聞いて作り上げた曲」として作詞した楽曲だそうですが批判を受けて自身のTwitterで「関係者の方やイヤな気持ちにさせた方、本当に深くお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした」と謝罪。この一件でのぶみさんの知名度はさらに全国区に広がりました。
そして同年の10月、新作絵本『はたらきママとほいくえんちゃん』(WAVE出版)を発売するにあたり、内容を一部SNSで先行公開したところ、再びネット上で炎上。
ファミリーレストランで働くママと保育園に通う子供の物語で、働くお母さんとその子供たちにエールを送る絵本だと紹介されていました。
が、絵本の内容に、子供が熱が出たと保育園から連絡が来たのに職場を離れるべきか葛藤する描写などがあり「働く母親に全くリアリティがない」「仕事と子供を天秤に賭けるなんて意味のない二択」「また父親が不在の作風」など批判の嵐が巻き起こり、アマゾンのレビュー欄にも「嫌な気持ちになる絵本」「読んでいて怖くて違和感と憤りを感じた」といった感想が連投される事態になりました。
いじめ経験や不良グループの総長だったと語る過去
「あたしおかあさんだから」の歌詞で炎上
新作絵本の働く母親の描き方に批判の嵐
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