「彼に『この子(柴犬)に手を上げるなんて、信じられない! よくそんな事できるな』って言われて『はぁ? 私の事叩いておいて、なに言ってんだよ!』ってつかみ合いの喧嘩になりましたね」
彼とケンカの末、別れる事になり家を飛び出す加奈さん。

浦和から自宅に帰る途中、電車がなくなってしまい仕方なくタクシーに乗り…犬の歯型だらけのお財布からお金を出す時にむなしい気持ちでいっぱいになり涙が出てきたそう。
「せっかくの春財布だったのに…もうこんなんじゃ使えないし、見るとムカムカした気持ちを思い出すのでクローゼットの奥にしまいました。捨てようかなと思いましたがスゴく高かったので出来なかったですね」
結局、元から使っていたお財布に戻した加奈さん。
「金運上昇するはずだったのに、グッチのお財布で大枚叩いてしまったので…節約しなくちゃと毎日、もやし料理とふりかけご飯ばかり食べているんですよ…」
「おかげで、もやし料理アレンジのレパートリーがかなり増えましたね」とため息まじりに笑う加奈さんなのでした。
―シリーズ「春のトホホ」体験談―
<文&イラスト/鈴木詩子>
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漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:
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