考えをまとめる間、私は自分の「別れるしかないかな」という直感が半分くらいしか信じられず、まずは周りの色んな人に意見を求めました。

10年来の女友達。アラフィフの会社経営者。40代の税理士。同業者の女友達。などなど。そして彼らに加え、両親です。
よくよく考えると、普通の会社員が一人も居ないのはアレですが、結論として「意外と仏くんって亭主関白だったのね」という意見が大多数をしめ、そして「おおしまには亭主関白男は無理!」「ジャンルはどうあれ、君の場合仕事に口出す人とは一緒にいられないでしょ?」という結論がキレイに出てくるではありませんか。
もちろん私側が話をしているので、みんな私を擁護してくれるのは予想していました。それでも誰一人として「もう少し迷ってみたら」とは言わないし、「あんたに亭主関白は無理」の一言は、現在の混沌を乗り越えたとしても、そもそもの性格や理想の不一致があるような気がして、無理なんじゃないかなーという気持ちが強まります。
「やっぱり別れよう!」
8割くらい意志を固め、でももし彼がまだ私を好きなら考え直してみようかな。そんな迷いを抱きながら、彼との2回目の話し合いの際、こんな言葉を投げかけてみます。
「あのさ、条件があるのはわかったけど、『絶対お前を幸せにするよ!』みたいなことは、言ってくれないの?」

すると彼は、「言いたい気持ちはあるけど、現状俺の方が稼いでないわけだから、『お前を幸せにする』という言葉は言いたくても言えないよね」
「ちょっと!俺の方が今は稼いでなくて立場がないと思っているなら、結婚に対する条件とか付きつけたりしないでよ!」
というツッコミを反射的に抱きましたが、それは言わずに心の引き出しにしまったのでした。
「わかった。別れよう」
私は目の前で伏し目がちにする仏くんに、決定打を突きつけたのでした。
<文・イラスト/おおしまりえ>
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コラムニスト・恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。X:
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