「持ち家VS賃貸」…結局どっちがお得なの?/お金の人生相談
「買う」か「借りる」かは、数値化して冷静に判断しましょう
購入の場合は自己資金が多くあると、住宅ローンの金利を優遇してもらえる場合もあり、自己資金がまったくない時と比べると金利負担が少なくなります。
例えば、6000万円の住宅ローンを金利1%で35年間借りる場合、毎月返済額は16万9371円で利息を含めた返済総額は71,135,820円になります。この他にも管理費、修繕積立金(当初よりも上昇していく傾向があるので注意が必要)、税金もあって、月20万円程度は住居費がかかると思ったようがよいでしょう。
仮に、現在35歳なら、繰上げ返済なしに完済できるのは70歳になります。家を買わずとも、15年程度は3LDKで家賃が月20万円程度の物件を借りて、それ以降は夫婦2人になるため、もう少し家賃を下げた部屋を借りるといった選択肢もあるでしょう。
マイホームを購入するなら、投資の元が取れるかも考えて
また、購入の場合は将来的に賃貸に出したり、売却したりすることも視野に入れておく必要があります。都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)などの一等地、駅近などロケーションがよいと価値が落ちにくいです。
反対に郊外で駅から遠い場合など、賃貸や売却に出すことが難しい場合もあります。現在は人口減少社会なのにもかかわらず、新築マンションがどんどん建っています。将来的に価値が落ちないマンションをしっかり選んでいかないと、売り手や借主がつかないということになりかねません。メリット・デメリットを比較検討して数字で計算をして、投資の元が取れるかを考えることが大切です。
<文/花輪陽子>
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1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、CFP(R)認定者。1978年生まれ、外資系投資銀行をへてFPとして独立。現在シンガポール在住。『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』 (講談社+α新書)など著書多数。公式サイト
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