Beauty

ブラトップでは胸が垂れる?“モテカワ”が不調な今のブラ選び

 勝負下着やモテランジェリーのポピュラーなブランドと言えば、ヴィクトリアズシークレットやピーチ・ジョンが真っ先に思い浮かぶところ。
 けれども、これらのメーカーが最近不調と報じられており、ピーチ・ジョンは06年の売上高173億円に対し、19年3月期は105億円に落ちこみ、商標権およびのれん56億3900万円の減損処理となりました。  そんな変動する最新のランジェリー事情について、下着コンシェルジュの山田奈央子さんに聞きました。
山田奈央子さん

下着コンシェルジュとしてセミナーやメディアで活躍する山田奈央子さん

ユニクロのブラトップの登場が意識を変えた?

 真っ先に「下着の流れが変わったきっかけは、ユニクロのブラトップの登場だと感じています」と話す山田さん。  ブラトップの登場で、ブラ特有の締め付け感から解放されたことにより、5~6年前から「我慢しなくていいんだ」という風潮になったのだとか。
 その流れをさらに決定づけたのは、大手メーカーでした。 「ユニクロなどのアパレルがラインナップのひとつとして楽な商品を出しているだけならよかったのですが、ワコールやトリンプといった大手メーカーも大々的にノンワイヤーのブランドを立ち上げて展開するようになりました。  その結果、それまでブラトップ、ノンワイヤーなどに手を出してこなかった潜在的な消費者層にも火をつけてしまったのです」(以下、山田さん)  それまでのセクシー路線が見向きもされなくなり、ナチュラルやノンストレス志向への需要が一気に高まっていったとのこと。そりゃ、楽なのが一番ですよね。

楽ちん=バストにいいわけじゃない!

「本来、バストはワイヤーでしっかりとホールドすることで、女性らしい形を保てます。でも、週末や部屋でリラックスをするときだけ、ノンワイヤーのブラを用いるのはいいと思っています」  でも実際は、日常使いをしている人も多数。出産経験がある人の中には、授乳ブラの代わりにカップ付きキャミソールを愛用してた……なんて人もいるのではないでしょうか。これが癖になって断乳後までも使い続ける人も多いのだとか。 「一方で、こういったブラを使い続けたことで、バストの形が崩れたと危機感を抱いている人も多いのです。そういった人たちが補整下着へ流れています」

「楽だからとノンワイヤーだけの生活は危険」

 楽ちんの流れとは真逆にある、補整下着が人気とは、まさかの展開です! がっちりとホールドしないとやばいかも……と感じている20代30代が駆け込んでいると言います。 「以前、20~30代のOL層をターゲットにしたイベントに参加したのですが、そこに補整下着ブランドのマルコが出展していました。価格もそこそこするものなのですが、ブースは人だかり。お店はカウンセリングサロンなのですが、かなりの予約が入り、実際に来店まで至っていたようです」
 通常の下着よりもさらに強い締め付け感があるにも関わらず人気なのには、「やばいかも」だけでは済まない事情もあります。山田さんはストレスがない下着の重要性を認めながらも、「楽だからとノンワイヤーだけの生活は危険」と警鐘を鳴らします。 「胸は一度衰えると戻りません。それどころか、38歳を超えると急ピッチで下垂していきます。女らしさをキープするためにも、ある程度しっかりと胸をホールドしてもくれるものをつけないと…という危機感もあるのだと思います」  結果、今はブラトップやノンワイヤーに代表されるような楽ちん派と、ホールドの重要性に目覚めたがっちり派という、極端な2つに分かれているようです。でも、本当は楽をしながら女らしいバストをキープしたいんですけど、それは無理な相談なのでしょうか!?
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ノンワイヤーブラも進化中
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