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俳優・白石隼也「僕らがやったからこその『東京喰種』を見せたい」

 人気コミックスの実写映画化第2弾『東京喰種 トーキョーグール【S】』が公開です。人間を喰らわないと生きられない種族・喰種(グール)と人間とのハーフの主人公・金木研(カネキ)を窪田正孝さんが演じる本シリーズで、窪田さんと同じく、前作より続投で喰種の西尾錦(ニシキ)を演じた白石隼也さんにインタビュー。 白石隼也さん 松田翔太さん演じるカネキを狙う月山習とのバトルが描かれる本作ですが、同時に、喰種でありながら、人間と恋人同士となり苦しむニシキの物語も印象を残します。白石さんに、「ここまで粘って作り上げていく経験は初めてだった」と語る本作について、また、役者デビューから10年を超えた今の心境を伺いました。

妹のためにもパート2をやりたかった

――ヒット作の第2弾に続投ですね。 白石隼也さん(以下、白石)「パート1を撮っているときにも撮り終わったときにも、絶対に2をやりたいねと話していました。パート1ではニシキは悪者として出てきて、普通の人間なら死んでしまったかのようにフェイドアウトしていきます。実は僕の妹が原作の大ファンで、『ニシキは悪役じゃない!』と憤慨してたんです(苦笑)。  だから個人的な感情からも、妹のためにも悪役ではないニシキを見られるパート2をぜひやりたいと思ってました。今回、彼を語る上ではなくてはならないエピソードが描かれるので嬉しいです」 ――ニシキは大きく変化しました。変えたのはやはり人間の恋人・貴未(木竜麻生)への愛ですね。
『東京喰種 トーキョーグール【S】』より

『東京喰種 トーキョーグール【S】』より

白石「そうですね。今作でのドラマ部分は、ニシキと貴未、それからトーカ(山本舞香)と依子(森七菜)が担っています。そこに本物の絆がないと映画自体が薄っぺらくなってしまう。なので、限られたシーンのなかで、いかに貴未との関係性を見せられるか、意識しました」

ここまで粘って作り上げていく経験は初めてだった

――教会でのクライマックスが見どころです。続編ではありつつ、そのクライマックスシーンは、窪田さん以外は新たなキャストとの共演ですね。現場の雰囲気はいかがでしたか? 白石「すごく良かったです。今回は監督も、松田さんも山本さんも新しく参加しているので、『またイチから作り上げていこう!』という空気でした。みんなでディスカッションしながら、納得してやれるところまで落とし込んでいきました。ここまで粘ってみんなで絞り出して作り上げていく経験は、僕は初めてでした。主に松田さんが引っ張ってくっださったのですが、こうした先輩がいてくれるのはすごく嬉しいです
『東京喰種 トーキョーグール【S】』より

『東京喰種 トーキョーグール【S】』より

――『GANTZ』『彼岸島』など、漫画原作の作品にいくつも出演されてきました。漫画原作ものを演じることは難しいですか? 「難しいですね。人気の原作であればあるほど難しいです。ファンの方が映画を観たとして、内容は分かっているわけです。本作でも、ストーリーを追っていくのではなく、その整合性を追っていかれる。すごくハードルが高いです。でもそこに囚われて、そこばかり気にしてしまうと、僕ら生身の役者がやる意味がなくなってしまう。 『東京喰種』の世界観を伝えたいだけなら、漫画で十分になってしまう。それを実写化するのだから、僕らがやったからこその『東京喰種』が見せたい。そう思って演じました」
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役者デビューから10年を超えて
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