――役者デビューから10年を超えました。変化を感じますか?
白石「変化しかないです。僕にとって役者は、意図せず踏み入れた世界でした。普通に歩いていて横道にすっと入ってみたら、そちらがメインストリートになってきたというか」
――メインストリートになったのは、自分でそう歩もうとした瞬間があったからですか?
白石「役者の道をと意識したことはなかったのですが、でもどこかのタイミングで、仕事として捉えるようになったのだと思います。以前は、どこか人生経験のひとつとして考えていたものを、自分の仕事なのだからちゃんとやりたいと思いだした。明確なタイミングは分かりませんが、そうした意識の変化はあったと思います」
――役者としても大人の男としても、こうなっていけたらという思いはありますか?
白石「
今年29歳になりますし、人生を考えるようになりました。現場でも年下の子が年々増えていきます。そうした環境の変化のなかで、迷いも生じます。周りに合わせていったほうがいいのか、でもそれだと自分らしさがなくなるんじゃないかとか。正直、今はすごく揺れている時期ですね。ただ、何事も、中途半端に臨みたくはないと思っています」
――30代以降の白石さんも楽しみです。最後に読者にメッセージをお願いします。
白石「
グロいのが苦手な人でも、今回は恋愛映画として捉えてもらってもいい作品になっています。それに『東京喰種』の原作は、女性ファンが多いんです。ということは、女性に受ける何かがあるはず。なので原作を知らない人にも楽しんでもらえると思います」
(C) 2019「東京喰種【S】」製作委員会 (C) 石田スイ/集英社
<文・写真/望月ふみ>
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70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi