「鍵が開けられてる」深夜、一人暮らしの部屋前に誰かいる…
夏といえば、怖い話で盛り上がる季節です。
「私の経験した“怖い話”をすると、『それは怖すぎて笑えない』と、かえって盛り下がってしまうこともあるんですよね」
優香さん(仮名・27歳)は、昔から怖い経験や、不思議な経験をすることが人一倍多かったそうです。
「心霊的な経験で一番印象に残っているのは、小学校の臨海学校のときの経験です。最終日の夜、布団に入っていると、布団の近くの柱からガリガリ、ガリガリ…と、ずっと音がしていたんです。横に寝ている友達と『なんかすごいうるさいね~』と話して、気をまぎらわせていたのですが」
しかし、優香さんが我慢できずに音のほうを見ると…。
「防災頭巾を被った女の子が柱に向かって、ずっとガリガリと何かを削っていたんです。部屋はほぼ真っ暗なのに、体と防災頭巾だけがはっきりと見えて、顔は真っ黒く塗り潰されているような感じでした。怖すぎて寝たフリをしましたが、音はずっと聞こえていましたし、目撃した光景の衝撃で、一睡もできませんでした」
これだけでも充分に怖い話ですが、朝、優香さんには、さらに恐怖が待っていました。
「朝、横に寝ていた友達に、『夜、変な音がずっとしてて、ほんとにヤバかったよね』と言ったんです。そうしたら、友達は、『ね、すっごくうるさかったよね! 誰かがドタバタ走り回ってるような足音がしてたよね』と…。私と友達では、聞こえていた音がまったく違ったんです。私は足音なんて聞こえていなかったので」
部屋の中でその会話をしていた優香さんですが、直感的に幽霊に聞かれていたらまずい! と、おもわずゾッとしたそうです。
「そのあとは、すぐに部屋を出ました。柱のほうから何かの気配を感じましたが、怖くて振り返りませんでした。臨海学校の最終日だったから、逃げることができて、本当によかったです。その後も、心霊的な怖い経験はたくさんあったのですが、今年、ちょっと原因不明の怖い経験もしてしまって…」
臨海学校の夜…聞こえてくる不気味な音
朝、友人の思いがけない返答に恐怖

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