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アパートに出る老婆の霊を追い払ったパワフルな方法が意外すぎる…

 霊をめぐる是非はありますが、最近は夏の風物詩として各地でトークイベントなども行われている怪談。実は、この手の怖い話は世界各地にあり、なかには海外滞在中に不思議な体験をした人もいるようです。
凱旋門パリ、フランス

写真はイメージです(以下同じ)

夜中、目が覚めると白く透き通った老婆が!

 20代前半の2年間、パリに留学していた津村恵美さん(仮名・38歳/旅行会社)もそのひとり。当時交際していた留学仲間の日本人の彼氏が住むアパートで宙に浮く老婆を見たといいます。 「彼が引っ越したばかりのころで、私が初めてお泊りに行った日のことです。夜中に目が覚めてしまってゆっくり目を開けると、ちょうどベッドの足元の上あたりに半透明のおばあさんがいたんです。  メガネをかけてないステラおばさんみたいな感じでしたけど、瞬間的に見ちゃいけないヤツだと思い、クリスチャンなのに目を閉じて心の中で『南無阿弥陀仏……』と何度も何度も唱えました」  しばらくして目を開けると、おばあさんはすでに消えていたそうです。恵美さんはそれから怖くて一睡もできず……なんてことはなく、再び寝入ってしまったとのこと。そのため、朝起きたときは夢だとカン違いしていました。 「翌朝、彼に『そういえばヘンな夢を見てねー』って話したら突然『ごめんっ!!』って謝られ、彼も夜中に何度もおばあさんを見ていることを打ち明けられました。でも、オバケが出るのに何も言わずに彼女を泊めさせてるってひどくないですか? これで私が彼にキレちゃって、それからしばらくは口も利きませんでした」  彼氏が何度も恵美さんに謝ってきたので許したそうですが、それからは彼氏に自分のアパートに来てもらったとか。しかし、この間も謎の老婆は毎晩ではないですが、ときどき夜中に現れては彼を悩ませていたといいます。

アフリカ人留学生の友人が彼氏に除霊方法を伝授!

「ただ、ほぼ毎日会っていましたけど、日を追って彼がやつれていくとかはありませんでした。当時遊んでいた留学生仲間にも半分ネタみたいに話していたので。けど、どうにかしたいとは思っていたようで、『なんかいい方法ない?』ってよく皆にたずねていました」  すると、アフリカ出身の留学生の友人が地元に伝わるという悪霊を追い払う方法を彼氏に伝授。それから数日後の深夜、老婆が再び現れたときにその方法を実際に試してみたそうです。 「あとで彼から聞いた話ですが、目が覚めておばあさんの姿を確認すると、ベッドから勢いよく立ち上がって『ウキャキャキャキャーッ!!』って狂ったようにその場で踊り続けたそうです。教えてもらった悪霊退散のやり方は“叫びながら踊る”ってものだったらしく、想像したらなんだかおかしくて笑いが止まりませんでした」 パリの幽霊退治 こんな相手をバカにしたようなことすれば祟(たた)られてしまいそうな気もしますが、なんとそれから老婆は一切姿を見せなくなったというから驚きです。 「話を聞いてみんな驚いていましたが、一番ビックリしていたのは除霊方法を教えたアフリカ人留学生の友達。『えっ、本当にやったの!?』って。昔から地元に伝わる方法だったのは本当みたいなんですけど、彼自身はまったく信じていなかったんです(笑)」

老婆の正体はかつての住人?

 3か月ほど様子を見た後、恵美さんも彼氏の家でのお泊りを再開。彼女も老婆を二度と見ることはなかったそうです。 「私は霊感とか言われても全然ピンと来ないですし、あんな体験をしたのも後にも先にもあの一度きり。勝手な想像なんですけど、彼が住んでいたアパートは19世紀に建てられたらしいので、ひょっとすると昔住んでいた人なのかもしれませんね」  日本人の感覚としては斬新すぎるダンスでの除霊。世界にはまだまだ知らないことがたくさんあるようです。 ―シリーズ「怪談・ゾッとする話/不思議な話」― <文/トシタカマサ イラスト/真船佳奈> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
トシタカマサ
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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