――女性読者にどう見てもらいたいですか?
瀧内「
男と女の気持ちがしっかり描かれている作品だと思います。男女の考え方の違いだったり、居方だったり、二人しか出ていないからこそ丁寧に描いているので、共感できるところや、発見があるんじゃないかと思います」
柄本「女性の方にかぁ。難しいなぁ。でも、聞くところによると女性の評判のほうがいいらしいんですよ」

柄本佑さん、瀧内公美さん
――直子のキャラクターのほうが共感しやすいんですかね。
柄本「どちらかというとそうなのかもしれないですね」
瀧内「彼女のほうから仕掛けている出来事だったりしますし。現実的にありえない出来事でもありません。自分にも同じような思い出がありますという人もいるでしょうし、私もしたかったなという人もいるんじゃないでしょうか」
柄本「セックス描写とかいろいろ言われたりしますが、自然な人間の営みとして捉えて撮っています。だから、
食事のシーンと寝るシーンとセックスのシーンが等号上にある。そのうえで、最終的にセックスだけになっていって、どんどんシンプルになっていった先に、また始まっていく。そうした思考の抜けの良さみたいなものを感じてもらえるんじゃないかな。うん。抜けのいいセックスを、風景なんかと一緒に気持ちよく観てもらえる作品だと思います」
<文・写真/望月ふみ>
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70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi