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愛犬を亡くして2年半、悲しみを抱きしめて生きていく

「ずっと一緒」と感じながら前に進むこと

「ペットロスを乗り越えること」――それは、亡くなったペットを忘れることではありません。亡くなったペットに注いでいた愛情とエネルギーを新しい対象へとただ振り替えることでもありません。その死を悲しみつつ、「ずっと一緒だ」と感じられるようになること。その記憶を胸に人生を前に進めて行くこと。心の奥深くの大切な場所に亡くなった愛するペットの居場所を見つけることです。 ぬいぐるみと 木附さんが16年間一緒に暮らした、ゴールデン・レトリーバーの「ケフィ」 人生のなかで重要な位置を占めた存在を忘れ去ることなど、だれにもできません。する必要もありません。「かけがえのない存在」がいるからこそ、私たちの人生は「その人だけのもの」として輝き、ひとりで生まれ死んで行くしかないという孤独と絶望から救われることができます。  私はきっとこれからもケフィのことを思い、悲しみ続けることでしょう。そして同時に、愛するケフィの記憶を心の中で生かし続けることと思います。

みなさんに感謝を

 ようやく最近、そんな気持ちでケフィの死と向き合うことができるようになりました。ここにたどり着くためには、自分の気持ちを振り返り、整理するための長い長い時間と語りの場が必要でした。  連載を終えるにあたり、そんな場を与えてくれた「女子SPA!」編集部と、私の傷みに寄り添い、悲しみを分かち合ってくださった動物をこよなく愛する方々に、心よりお礼を申し上げたいと思います。 水につかって喜ぶケフィ 木附さんが16年間一緒に暮らした、ゴールデン・レトリーバーの「ケフィ」 長い間、本当にありがとうございました。 ===================== <文/木附千晶> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
木附千晶
臨床心理士。「CAFIC(ケフィック) 子ども・おとな・家族の総合相談 池袋カウンセリングルーム」主宰。子どもの権利条約日本(CRC日本)『子どもの権利モニター』編集長。共著書に『子どもの力を伸ばす 子どもの権利条約ハンドブック』など。著書に『迷子のミーちゃん 地域猫と商店街再生のものがたり』、『いつかくるペットの死にどう向き合うか』など。
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