蛙化現象は、自分の好きが揺らぐことで起こるんだと思います。それは、自分の感情を信用できていなかったり、感情そのものをはっきりと自覚できないということです。

感情は、自分らしさの根幹です。自分らしさ、アイデンティティーは、感情や欲望を大切にすることで確立されます。でも、
感情や欲望を抑制したり、否定する教育の中で育ってくると、自分の感情や欲望を捉えられなくなります。
自己肯定感が低い人は、自分の中から湧き上がってくる感情や欲望を認められないし、そもそも素直に認識することができません。そこに罪悪感を感じたり、否定しコントロールしようとします。すると当然のことながら
自分で自分のことを大切な存在だと思えないから、大切な存在になるために、他者からの承認を求めます。結果、空気を読みすぎて疲労してしまったり、他人軸で物事を考え選択していくので自分が二重の存在になっていきます。ひどい場合は、自分がもう1人の自分と解離していってしまいます。
蛙化現象は、恋愛経験が豊富でない時期に起こることが多いのですが、それは
既存の型に当てはまった恋愛を無意識のうちにしてしまっているからです。その時に抱いている恋愛感情は、本当の好きでは無いのです。
自己肯定感が十分だと、恋愛で傷つく経験を積み重ねていく中で自分の中に芽生える感情と向き合うことができるので、好きが自分のものになっていきます。でも、自己肯定感が弱いと、1人になるのを極端に恐れるあまり依存的な好きだったり、主体性を持てず、植え付けられた価値観に沿った好きをなぞってしまうことから抜け出せないのです。
では、
自分ならではの好きと、借り物の好きをどう見分けるのかと言うと、喜びをどこで感じるかです。自分のことを好きになってほしい、好きになってくれたら嬉しいと思うのが後者で、前者の場合は、好きになれただけで幸せを感じられます。好きな相手から好かれることより、好きな相手をとことん好きになれることの方が幸せなことだと理解するには、自分の感情を認め大切にする生き方をしていなければなりません。
しつけされてしまった感情や欲望を取り戻すきっかけに
感情や欲望が湧き上がってくるのをコントロールすることはできません。コントロールできるのは、湧き上がってきたものを認めた上で、それをどう表現するかの表現の部分です。
蛙化現象は、しつけされてしまった感情や欲望を、自分自身に取り戻すきっかけとなるのではないでしょうか。

森林原人さん
<文/森林原人・女子SPA!編集部>
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