「なにより困ったのが、
引っ越し後に持ち回りだからと町内会の役員に任命されたことです。主な仕事は町会出席(土日と平日不定期である)とゴミ置き場の掃除当番(毎朝ゴミ回収後におこなう)。あとは町会費の集金係などです。土日にできることならやるのですが、
主な仕事は平日のゴミ掃除。夫も無関心で非協力的で、とても困りました」

千恵美さんはフルタイムで働いており平日は動けないので、土日できることだけでやらせて欲しいとお願いしたら、山田さんに非常に嫌な顔をされ、
「でも主婦なんだからこれも大事な勤めでしょ」といわれたのだとか。
結局町会の集まりが平日にある場合はなんとか時間をやりくりして出席し、ゴミ捨て場の掃除は平日の夜に一人でやっていたとか。
「結局ご近所に全然馴染めず、さらに彼も全く協力的ではないことがわかり、私はどんどんノイローゼ気味に。心配した両親に促され最終的には別居という形で家を出て、しばらくして離婚しました」
彼女は今でも山田さんが事あるごとに言う
「共働きだから近所付き合いをしないのは甘え」という言葉を思い出し、背筋がゾゾッとなるといいます。
彼女もやれる事はやっていました。しかし、年代が違うと理解されないことも多いため、隣近所にどんな人が住んでいるかは、今でも引っ越すたびに気にするといいます。
―シリーズ「
地方の闇/都会の闇」―
<文/しおえり真生 イラスト/カツオ>